弾力のある食感に濃厚な甘さがたまらない和菓子「ういろう」。名古屋と神奈川・小田原が名産地として知られているが、実は九州・宮崎も名物としてういろうを販売している。 青島ういろう 「青島ういろう」と呼ばれるものだが、名古屋や小田原のものと何が違うのか。 「宮崎の物だと思ってた」 筆者が購入したのは三松宇いろう本店のもの。宮崎とういろうとは予想外の結びつきだが、観光地である青島で特産品として扱われていたようだ。 店の公式サイトを見ると、1877年ごろから創始者の鈴木サトが旅館の茶受けに出していたもち菓子を改良。「おサト羊羹」と当初は呼ばれており、後にういろうへ名を変えたという。 宮崎市内に住む友人に青島ういろうについて聞くと、観光地として隆盛していた当時の青島の近くにこれを販売する店が大量に出ていた。また、青島から近い地域に住んでいたため、おやつとして頻繁に食べていたそう。馴染みがありすぎたためか、 「ういろうは宮崎の物だと思ってたけどね」 と名古屋、小田原など著名な地域のういろうを大人になるまで全く知らなかったという。 未開封の青島ういろう パッケージには青島とヤシの木がプリントされており南国らしさを感じる。紐で箱が括られており、テープで閉じられている場所がない。そのため、非常に開けやすい。 先ほどの友人によると、酔っ払いが土産として紐の部分を持って帰る光景がかつてはよくあったのだとか。 ういろうの中身 梱包されている袋から段が見える。また、手に取った時のずっしり感も一般的なういろうとは一線を画す。 開けてみるとさらに妙な感覚になってしまう。 皿に移した青島ういろう 小さい上に波を打っている。調べてみると、青島をとりまく鬼の洗濯板を模しているそうだ。 早速、1切ほど食べてみる。まずは白から。 青島ういろうの白 一口入れると重厚感のあるういろうとは異なり、餅のような弾力はありつつ口当たりは軽やか。余計な甘みがなく、米の味が見え隠れする。後味は奥ゆかしい甘みが残り日時用に気持ちが良い。 さっぱりとした甘みと軽さから箸を持つ手が止まらない。何とも恐ろしい。 青島ういろうの黒 コーヒーを思わせるカラーの黒はなんと黒糖が入っている。ジャンキーなものばかり食べている筆者は記憶にないほど久しぶりに砂糖本来の味をかみしめる。素朴の化身とも言える優しい甘さに感動すら覚えてしまう。 想像していたういろうとは全く違うが、美味しさは本家と互角。Jタウンネット編集部で小田原出身のS編集長にも食べていただくと、 「美味い! ういろうとは別物だと思うけど、こっちのほうが好き」 なんと小田原市民すら魅了してしまった。 ういろうが苦手と話していたJ-CASTニュースのT編集長にもトライしていただいたが、 「僕が思っているういろうと違うね。すごく美味しい。これなら食べられるよ」 と、これ以上にない賞賛をおくった。 社内でほかの方にも食べていただいたが、軒並み絶賛の嵐。本家ういろうをしのぐとの声も珍しくなかった。 常識を覆す宮崎の青島ういろう。もしかしたらスタンダードなういろうの1つに数えられる日が来るかもしれない。