ラーメンではなく「め~らん」を出す謎の店 理由を聞いてみると...店主「検索でヒットしたくない」
「ラーメンは数字を追いかけるだけではない」
「ラーメンというものに疑問を持つようになったんです」
Jタウンネット編集部が4月4日、めん屋龍吉主人の西龍一さんに話を聞くと、こう切り出した。自身がラーメン修行をしていた時代、売り上げ重視で職人の力量が問われない「流れ作業」のような日々に疑問を抱くようになったのだという。
「もちろん、売れた方がいいに決まっているんですが、ラーメンは数字を追いかけるだけではないでしょう。『ラーメン』と検索して出てこないようにわざと『め~らん』としているところがあります」
め~らんと名づけられた由来は以前アルバイトで働いていた元暴走族のスタッフが「め~らん」と言い放ったことがきっかけ。ラーメンというジャンルにとらわれることなく、ラーメンを超えるラーメンを作りたいとの思いも込めて、いまでも「め~らん」と表記しているそうだ。
「め~らんというとふざけていると思われるのですが、自分はそういうギャップを大切にしたいんです。人と違うことをやるのが好きなんですよ」
自身のことをそう分析する西さん。新しいユニークなメニューにも挑戦していくが、あくまでも看板メニューの「みそめ~らん」をアップデートしていくためだという。常に表メニューにあるわけではないが、お客さんの希望があれば今まで作り上げたメニューを「裏メニュー」として提供しているそうだ。
公式サイトでは「ラーメン革命の誓い」として、
「一つ、安心安全な自家製面を『独自製法』で作り続けます」
「一つ、素材の旨味を最大限に生かす『タレ』を開発し続けます」
「一つ、数種類のスープを『め~らん』(らーめん)の種類によって配合を替え飽きのこない新世代のめ~らんを作り続けます」
と3つの公約を掲げ、背景の写真ではキューバの革命家チェ・ゲバラが笑っている。いったいどんな思いが込められているのか聞くと、
「本当は坂本龍馬が好きなんですよ(笑)。ぼくの名前も龍馬から取って龍一。でも、めん屋で坂本龍馬を掲げていたら、『中華屋だから龍なんだろ?』って普通じゃないですか。ゲバラは同じく革命戦士。彼の生き方に心震えたことがあって」
と熱い思いを語ってくれた。めん屋龍吉。ラーメン業界に旋風を巻き起こすか。石川県に立ち寄る際はぜひ足を運んでみては。