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群馬にリアル「三途の川」があった なぜこんな名称に?歴史を調べてみたら...

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2019.02.24 20:00
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「当時の人々に対する立体的な布教の表れと思われる」

甘楽町を流れる利根川水系の一級河川「三途川」。この三途川と国道254号との交差するところに姥子堂(うばごどう)というお堂がある。

姥子堂(Google マップより)
姥子堂(Google マップより)

この姥子堂には奪衣婆(だつえば)という老婆の鬼の像が祀られている。

伝承によれば、奪衣婆が三途の川を渡ってきた亡者の衣服をはぎ、隣にいる懸衣翁(けんえおう)という老人に渡す。懸衣翁は衣服を樹の枝にかけて亡者の罪の重さを計り、結果を閻魔大王に送る役目をするという。

そんな姥子堂の西に流れる三途川。甘楽町の公式サイトでは、姥子堂や三途川は、

「当時の人々に対する立体的な布教の表れと思われる」

と記されている。

また産経新聞の16年10月1日の報道によれば、1820年に書かれた「宝勝寺起立之書」(町指定文化財)という文書のなかに、

「奈良時代の僧である行基(ぎょうき)が奪衣婆像を彫り、川の名を三途川と唱え、村人が堂を建てて、像を祀った」

といった趣旨の記載があるという。

群馬県のほかにも全国には三途の川がまだまだある。恐山(青森)の麓にある宇曽利山湖が流れている三途川も有名だ。

恐山の三途川
恐山の三途川

人々の信仰により名付けられた実在する三途川。大丈夫だとは思いながらも、渡るときには肝を冷やしてしまいそうだ。

(2月25日15時追記)
記事中の表記に一部誤りがあったため、訂正しました。

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