町田ヨドバシの駐車場、カーナビ「暴走」の噂は本当? 現地で試してみた結果は...
東京都と神奈川県の境目に位置する町田市。街の中心部と言えるJR町田駅の南口は駅から出てすぐに県境がある特殊な立地だ。
その南口に位置している「ヨドバシカメラ マルチメディア町田」ではある噂が立っている。県境を跨ぐように店が立地しているため、立体駐車場のらせん状のスロープを利用すると、カーナビの県境案内が、
「東京都に入りました」
「神奈川県に入りました」
「東京都に...」
「神奈川に...」
とうるさく騒ぎ立てるというもの。記者が実際に現地を訪れて試してみた。
緊張のドライブ
町田のヨドバシカメラをめぐる噂は2016年から立ち始めた。県境上にあるため「(カーナビが)不毛の争いを始めだします」との投稿がツイッターであったのだ。
これを発端に、ネット上では投稿から2年以上たった今でも話題になる。ご当地ジョークの一種として、定着しつつあるのだ。
「いまだに町田ヨドバシ駐車場でのカーナビ東京と神奈川ひたすら繰り返すの」
「町田名物、ヨドバシ町田の立体駐車場はカーナビつけてると東京都に入りました神奈川県に入りました東京都に入りました神奈川県に入りましたってなる」
地図で確認しても、確かに県境をまたぐように店舗がある。建物の中でも神奈川県側に飛び出した丸い部分はらせん状のスロープ部分。出入りのどちらかのタイミングで必ず通るため、噂通りになりそうな気がする。
そこで2018年1月26日、筆者は埼玉県から車で町田駅に向かった。
少し期待している筆者に、あいさつ代わりと言わんばかりのプレゼントが。駅向かいのデニーズ前を通ると、「神奈川県に入りました」との案内が流れたのだ。駐車場では、こういった案内が何度も何度も流れるのだろう。ワクワクする。
少し入り口前が混雑していたが警備員の指示に従っていざ入場。ここから先は飲み物1本の報酬で頼んだ助手席の友人に撮影を託した。
正に拍子抜け。県境案内が意気消沈。同乗している友人も黙り、そこに漂う重苦しい雰囲気がプレッシャーをかけてくる。大丈夫―― まだ帰りがある。
少し時間をおいて再度挑んだ。
何ということだ。東京都と神奈川県の間の見えない壁を乗り越えられなかった。 しかし、カーナビと言っても数多くの種類がある。もしかすると筆者の車に載っていたカーナビの精度が鈍かっただけかもしれない。
この噂、カーナビによってかなり差があるようだ。町田のヨドバシを訪れる際は、あまり期待しすぎないように。