群馬ではビールにも「上毛かるた」が! 県民愛を体現、地域限定「一番搾り」
群馬県民ならだれでも知っている「上毛かるた」。「つる舞う~」と言われると、「つる舞う形の群馬県」と楽々そらんじ、すかさず絵札を取るジェスチャーをしてしまいたくなるほどだろう。
幼い頃から親しみ、群馬県民にとってはなにかしら思い出深いものがある上毛かるた。実は県内限定でキリンビールとコラボした、「キリン一番搾り『群馬の宝 上毛かるた』デザイン缶」が発売されているというのだ。
2018年11月20日発売となったのは、シリーズ第5弾の「く」の札を用いたもの。上の写真のように「草津よいとこ薬の温泉(いでゆ)」という札が紹介されている。
群馬県出身でビール好きな記者にとっては、ビールを飲みながら故郷に思いを馳せることができるダブルにインパクトのあるコラボだ。早速キリンビールに話を聞いてみた。
群馬ではやっぱり上毛かるた
Jタウンネット編集部は2018年11月22日、キリンビール群馬支社の広報担当者に話を聞いた。今回発売となった第5弾は、草津白根の火山活動の影響を受けた草津町を少しでも応援しようと「く」の札が採用されたのだという。
これまでに、シリーズとして「つ」「ら」「ち」「む」のデザイン缶を発売してきているキリンビール群馬支社。そもそもなぜ上毛かるたが一番搾りになったのかを聞くと、
「47都道府県の一番搾りを出そうと社外の方を招いて意見を頂いたのですが、群馬県ではみなさん上毛かるたを(案として)出されていました。群馬の宝である上毛かるたを広めていきたいということでデザインに採用することになりました」(担当者)
と、群馬県民の熱烈な支持もあり上毛かるたが採用されるに至ったようだ。
第1弾は群馬を詠んだ歌ということで、「つる舞う形の群馬県」の「つ」が採用された。
次いで、17年4月に発売された第2弾、同年11月に発売された第3弾では群馬全体に関係しているとのことで、それぞれ「雷と空風義理人情」「力あわせる二百万」の札が採用された。
18年4月に発売された第4弾は、17年10月にユネスコの「世界の記憶」に登録された上野三碑を祝して、その一つである多胡碑を読んだ「む」の札「昔を語る多胡の古碑」を選んだそうだ。
上毛かるたの札は全部で44枚ある。担当者に44枚全部発売するのか聞くと、「全部は...」と言葉を濁していたが、今後も年に1本程度のペースで引き続き発売していくとのこと。
老若男女問わず、県民から親しまれている上毛かるた。担当者は今回のデザイン缶をきっかけとして「ビールを飲みながらコミュニケーションを取って頂けたら」と語る。
群馬県出身の同社の社員からも「(上毛かるたには)何か思い入れがある」との声も上がっているそうで、社内外問わず絶大な支持を得ているようだ。
「これからも地域に根ざしたデザイン缶を作ることによって、コミュニケーションを育んでいけたらと思います」