なんでも「供養」する時代です! 印鑑、情報機器、ネット炎上...
2018.10.07 20:00
焚き上げた方が安全?
ここまでは寺が行っている供養だが、焚き上げを代行するサービスもある。遺品整理士認定協会が運営する「MIS 焚き上げステーション」だ。遺品整理で困りがちな「ごみとしては捨てがたい」遺品を焚き上げとして焼却。気持ちの整理もつけやすくなるというものだ。焚き上げは僧侶が行う。
人形や仏壇、神棚、写真、想い出をつづった日記といった一般的な品物も焚き上げが可能だが、最大の特徴は故人が所有していたパソコンやスマートフォンが供養できることだ。
そもそも情報機器に「念がこもるか」という疑問が残るが、情報機器の供養はそうしたことより「故人を守る」側面が強いという。
スマートフォンやパソコンは「個人情報の宝庫」であるが、亡くなった後に機器が不正入手され、そこから「亡くなった方の個人情報を悪用された」、「写真がすっぱ抜かれてネット上に流出した」とのトラブルが起こっているのだとか。
亡くなった後に無防備となった情報機器を焚き上げることで個人情報の流出を防ぐのだ。
サイトでは実際にあった故人の電子データトラブルとして、
「校長先生をしていた故人の携帯電話の写真から若い女子学生と援助交際していたことが発覚」
「ある若者が亡くなった際、廃棄処理したはずのスマートフォンが東南アジア等の他国にわたった。その結果、亡くなった当時使用していたクレジットカード、口座番号の情報が不正に抜かれ不正利用された」
など笑えない事案があるようだ。亡くなった後では手出しができないと心配の方もいるかもしれないが、終活中の人でも焚き上げが可能。存在が知られてはマズい品があれば頼むのも一考かもしれない。