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別府市「今は、草津行こうぜ」 ライバル温泉地への粋なエール

松葉 純一

松葉 純一

2018.02.23 18:00
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2018年2月22日、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。

写真は、広告のようだ。「今は、別府行くより、草津行こうぜ。」というキャッチコピーが目を引く。「一瞬草津が出した挑戦的な広告かと思ってよくみたら、実は別府が出してて......」とコメントが添えられている。「草津に興味持たせながら自分たちのPRもできてるのすごい」と締めくくっている。いったいこれは......?

「心が温まりました」「なるほど、なんとも粋な広告」

別府市の広告(画像提供:別府市観光課)
別府市の広告(画像提供:別府市観光課)

Jタウンネット編集部は別府に電話して話を聞いてみた。電話で答えてくれたのは、別府市観光戦略部観光課の担当者だった。

「実は、あの広告を創ったのには、ある背景があったんですよ」と担当者は語ってくれた。

「今から約2年前、2016年4月、熊本・大分地震が発生しました。その直後、別府市は観光客が激減した時期がありました。その時、支えてくれたのは全国のお客様。そこで地震から1年を経過したのを契機に、元気になった別府からの『恩返し』を始めたのです」

「全国の一般家庭や施設のお風呂へ、別府温泉のお湯を無料で届けるという恩返しですが、その途中で立ち寄った草津で、温泉の湯を分けてもらったことがありました。その草津の湯は、別府市民に楽しんでもらったのですが、草津温泉とはそんなご縁もありました」

そして2018年1月23日、草津白根山の本白根山鏡池付近で噴火が発生した。本白根山と草津温泉街とは5キロ以上も離れており、直接危険が及ぶことはないにも関わらず、宿泊客の予約キャンセルが殺到したという。

「自然災害の影響で観光客が減少し、風評被害に苦しんだ経験を持つ別府温泉としては、草津温泉の湯を提供していただいた恩義に応えなければと思い、今回の広告掲載に至りました」と、観光課担当者。

広告原稿を企画制作したのは、西日本新聞社。掲載は、西日本新聞2月16日朝刊と大分合同新聞だった。

ツイッターには、数多くの人からこんな声が寄せられている。

「心が温まりました」「素晴らしい!......カッコいい!」と、賞賛の声が多い。

「別府も草津も両方行きたい」「なるほど、なんとも粋な広告」「別府温泉かっこいいな」と手放しの誉めようだ。

「こういうの最高」「なんか知らんけどどっちも最高だからどっちも行きなよ」と絶賛する人も......。

別府市がエールを送った広告については、群馬の地元紙・上毛新聞からも報じられた。草津温泉関係者からもこんな感謝のツイートが投稿されている。

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