待機児童は73人、「未入所児童」は1608人...福岡市の保育園めぐる状況は?
[めんたいワイド- 福岡放送] 2017年2月23日放送の「特報THEスライドショー」のコーナーで、保育園の入園活動を取り上げました。
昨年の新語・流行語にもなった「保育園落ちた」のブログから1年。2月に入り、保育園の入園合否がまた注目を集めています。
日本政府は2017年度末に待機児童をゼロにするという目標を立てていますが、衆議院予算委員会で「非常に厳しい現状になっているのは事実」だと話が出ました。
また、認可保育園への入園は点数制になっており、自治体が判断していいことになっています。
その点数制が複雑になっていて、次のようになっています。
・基準点は、保護者の労働環境(自営・被雇用・労働時間など)
・調整点は、ひとり親(シングル)世帯、子供の数、祖父母が市外在住など
この調整点に関しては、自治体によって様々となっていて、基準点と調整点を足したものの高い人が認可保育園に入ることができるようになっています。
この結果、ひとり親世帯は調整点が加点されるため、保活のために形式上離婚をするという夫婦も増えているそうです。
待機児童ゼロは本当? その裏にある未入所児童とは
待機児童をゼロにしようと各自治体も工夫をしていますが、実は待機児童がゼロになっても保育園に入園していない「未入所児童」というものがあります。
未入所児童とは、通園可能な保育園に空きはあるが、希望園ではないため入園しない「隠れ待機児童」のことを言います。
福岡市では、2016年4月の時点で待機児童は73人となっていますが、未入所児童は1608人と驚きの人数になっています。
福岡市でも、
・兄弟で一緒の保育園に通えないなら入園しない
・家からは近いが、職場と反対の方向なので送り迎えが難しい
といった声があり、入園しない児童が増えているそうです。
私が子供の頃、幼稚園や保育園は選ばなくても近所のところに入園できていたように思います。今は保育士さんも少なく、給料も安いので新たに保育士を目指す人も減っているそうです。少子化だ! と騒ぐのなら、もっと子供を育てる環境を作って欲しいですね。(ライター:ぴよこ)