豊洲新市場の「最速」グルメレポートを書きたい!【第2回・水産卸売場】
さて、新市場周辺を探索するに当たって、チームを2つに分けることにした。
(1)西方面(富士見橋・有明)を目指すT編集長チーム
T編集長:三十路。坊主にした髪がようやく生えてきた。
M記者:ベテラン記者。「ポケモンGO」はレベル23。
I記者:紅一点の新人記者。先日まで社命でダンゴムシを育てさせられていた。
(2)東方面(豊洲)を目指すK副編集長チーム
K副編集長:ハロウィン当日、コスプレ姿で一日仕事をしていた。
S記者:大型新人記者。この企画は彼の「豊洲で魚買いましょうよ」の一言から始まる。
T「今回の目標は、『豊洲新市場(のできるだけ近所)で、魚が食べられるお店を探そう!』です。まずはとりあえず、新市場の様子を見てみましょう。その上で、『魚』が食べられる場所を探すということで」
時刻はちょうど13時手前。みんなお昼は食べていない。果たしておいしいお魚にありつけるのか。
建ち並ぶ巨大な建造物たち
まずは、T編集長チームから。
西側のブロックは道路を挟み、主に水産系の施設が建ち並んでいる。一見すると真新しい、とても結構な建物にしか見えないが......。
M「これは、今からひっくり返して地下をどうこうする、というのは無理ですねえ」
本当なら今ごろ、魚河岸の皆さまが忙しく行き交っていたはずの施設。いるのは工事関係者、また防災センターなどに詰めているらしい職員さんくらいである。
これが、これからあと何カ月か、まったく使われることがないと思うと――。
I記者「なんだか、まさに『税金』そのものって感じですね」
T「大学のイルミネーションのことを『光る学費』って言ったりするけど......」
M「光る学費ならぬ、『見える税金』ですか」
そんなところ、見える化しないでほしい。
T「なんか使い道はないですかねえ」
M「これだけ大きいんだから、メッセ(見本市)とかいいんじゃないですか」
T「中は小分けになってるらしいですからね......。コミケ会場にするとかどうでしょう? いっそ常設で」
I「......(苦笑)」
M「カジノにすれば、って言ってる人もいましたけど、これは無理かあ。トランプさんがそっくり買ってくれないかなあ(笑)」
それでいて、人通りがゼロというわけでもないのが面白い。工事関係者はまあもちろんのこと、見物に来たらしき若者(記者たちもそうです)、そして何より、ジョギングやサイクリングを楽しんでいるらしい人が時々いる。
T「交通量も少ないから、走るには良さそうですね」
M「東京オリンピックのマラソンコースにぴったりじゃないでしょうか」
やっぱりいた!水ポケモン
やいのやいの冷やかしていると、M記者が何やらスマホを熱心に覗き込んでいる。
何だろう――とT編集長、見ると、起動されていたのは「ポケモンGO」。
M「市場前駅にポケストップがあったので、近くにポケモンがいるとにらんでいたんですよ。エヘヘ」
T「取材中ですよ~(笑)」
M記者の読み通り、間もなく隠れていたポケモンが出現。「ニョロモ」だ。さっそくゲット。
T「やっぱり水ポケモンなんですねえ......」
一方そのころ、K副編集長とS記者は、というと――。
青果棟方面を歩くK副編集長&S記者が見たものは? 意外な施設を発見する第3回は25日公開。