被災地でワインをつくる ラベルに込められた「思い」
2016.11.13 07:24
[OH!バンデス-宮城テレビ]2016年11月3日の放送では、秋保産ワイン誕生への仕掛け人の男性について放送されました。温泉やおはぎで知られる仙台市太白区秋保地区には、新しい名所として15年12月に「秋保ワイナリー」がオープンしました。
仕掛け人の毛利さんは、震災のボランティア活動を通して被災した漁師や農家の方々と出会い、仕事を辞めワインの世界に飛び込みました。ワインが出来たら挑戦したいことを漁師の方々に話したところ、「震災後良いことが無かったけど今日はワクワクした、自分達も頑張るからあなたも頑張ってくれよ」と背中を押されたことがきっかけです。
地元産のブドウに挑戦
2015年10月に醸造開始した秋保ワイナリーですが、これまでは地元のぶどうの収穫がなかったため、山梨や山形など他県で生産されたぶどうでワインを作ってきました。ようやく始まった秋保産ぶどうの収穫は、毛利さんのある思いを実現させる一歩です。
その思いは、秋保ワイナリーの万華鏡をイメージしたラベルにも込められています。様々なものが上手に混ざり合う万華鏡のように、秋保産ぶどうで作ったワインで県内の海産物や農産物を楽しみたいという思いです。
先月20日、収穫したぶどうを使い、イタリアで修行した若手醸造家のリードのもとワイン作りが始まりました。初めての秋保産ワインは2017年春に誕生します。今後は、被災した漁師などと連携して秋保ワインと楽しむ食のツアーなどを計画し、復興の後押しを考えているとのことです。(ライター:長沢あきこ)