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荒川が決壊すれば...死者1000人、孤立者70万人!「東京壊滅」の悪夢はいつ起きてもおかしくない

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.09.11 17:00
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治水上の弱点ってどこなの?

決壊場所とされたのは荒川の鉄道橋梁部分だ。この部分は、堤防が低くなっているのだ。
似たような箇所はほかにもある。荒川放水路に架かる京成本線の鉄道橋は、本来の堤防よりも低い位置を通っている。

この場所が決壊した場合、足立区・荒川区・台東区・北区・墨田区が水没すると見られ、死者数3718人、浸水戸数21万114戸、孤立者数31万8191人に達する恐れがある。

荒川放水路に架かる京成本線の鉄道橋(フィクションドキュメンタリー「荒川氾濫」より)

荒川放水路に架かる京成本線の鉄道橋(フィクションドキュメンタリー「荒川氾濫」より)

なぜこのような弱点があるのか。それは一帯の地盤沈下が原因だ。堤防は低くなった分だけかさ上げされているが、戦前に作った橋梁部分はかさ上げできていない。

荒川の治水上の弱点(国交省サイト「京成本線荒川橋梁架替事業」より)

荒川の治水上の弱点(国交省関東地方整備局公式サイト「京成本線荒川橋梁架替事業」より)

現在、京成電鉄と国交省は橋の架け替えを進めている。

この動画では触れられていなかったが、他の自然災害が重なることで、洪水のリスクはさらに高まる。
その1つが噴火だ。1783年に浅間山は大噴火を起こし、大量の火山灰が流出した。利根川や荒川に大量の土砂が堆積し、河床が上昇したことで、洪水が激増してしまった。明治に入って実施された改修まで、この影響は続いたという。

鬼怒川の決壊からもわかるとおり、自然がもたらす猛威は私たちの想像を優に超え、「ありえない」「大丈夫だろう」は通用しない。東京に限らず、日ごろからの備えが重要だ。

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