荒川が決壊すれば...死者1000人、孤立者70万人!「東京壊滅」の悪夢はいつ起きてもおかしくない
東京駅も水没、経済活動はストップ
――恐るべき事態がついに起きてしまった。ある日の明け方、北区の堤防が決壊し、大量の水が北区や荒川区、台東区などの隅田川西岸に流れ込んだのだ。
運命のいたずらか、大雨をもたらした巨大な台風は過ぎ去っていて、安心した市民は寝静まっていた。上流から大量の水が襲ってきていることを知らずに......。
決壊からわずか1時間足らずで町の様相は一変する。東京駅前もひざ上くらいまで浸水してしまう。さらに地下鉄のトンネルは水路となり、水は駅から駅へと流れ出る。地下鉄駅や地下街は一切立ち入り禁止の状態に陥る。
そして決壊場所に近いJR赤羽駅周辺の水深は、ゆうに2メートルを超えてしまった。
決壊から6時間。大量の水が東京メトロ千代田線町屋駅(荒川区)に到達する。水が一気に流れ込み、ホームはまるで下水道管の中のようになってしまった...。
昼近くになると被害を受けた地域は板橋区や足立区にも広がり、各地の避難所はパニック状態に陥った。
恐怖の黙示録はまだ終わらない。決壊から12時間後、足立区北千住駅付近も、地下鉄のトンネルを通って水が流れ、浸水してしまった。
ビジネス街の新橋駅周辺も一面水浸しだ。
死者数は約1000人、孤立者数は70万人。経済活動はマヒし、日本を揺るがす大災害となってしまった。
水が引くまでは2週間から1カ月かかり、それからようやく復興活動が本格化する。