「共通語だったと思ったのに、実は方言だった言葉」を、Jタウンネットは5回にわたって取り上げた。すると「私も身に覚えがある!」という投稿が現在も届く。地方出身者だけではなく、東京や神奈川で生まれ育った人からも情報が寄せられる。 南関東は地方からやってきた人の集まりだ。外では共通語が話されているけれど、地方出身の親が家庭で話していた「方言」を、子どもが知らず知らずのうちに引き継いでいることがある。 今回は、四国・九州地方出身または縁のある人からの経験談をまとめた。 宮崎「目が勝手悪い」 宮崎県出身の母の言葉が知らぬうちに染み込んでいたようで、「目が勝手悪い」とよく言います。家族内では通じていたのですが、結婚してからダンナに同じことを言うと、「は?何言っているの?」と怪訝な顔をされます。 目に違和感があるとか、ごろごろするといったニュアンスなのですが、どう言い換えてもしっくりきません。いまだに悩ましいです。(神奈川県・20代女性) 福岡「こしょばい~!!!」 私は福岡出身です。2歳の娘にこちょこちょしたら、「こしょばい~!!!」と大笑い。その姿を見た東京出身のパパが、「そんな言葉は通じません。くすぐったいと言いなさい」と教えてくれました。そのとき「こしょばい」は博多弁だと気づきました。(東京都・年齢不明女性) 徳島「手袋をはく」 徳島出身の夫は、手袋を「はく」と言います。私は「手袋をはめる」または「手袋をつける」と言うのですが...。(香川県・40代女性) 愛媛「机をかく」 愛媛県の方言で、机をかく→机を運ぶという意味です。 小学生のころ、県外からの転校生に言ったところ、こちらを向いて、笑顔で机を引っ掻いていくれました(笑)。生まれて初めて、方言を意識した瞬間でした。(愛媛県・40代女性)。 佐賀「つができた」「カットバン」 (1)つ→かさぶた 私の出身地・佐賀では、かさぶたを「つ」と言います。ずっと標準語だと思っていました。気をつけていますが、いまだに「つ」が出てしまい、周りを困惑させてしいます。 (2)カットバン→絆創膏(ばんそうこう) 老若男女普通に使います。カットバンが方言なのか、絆創膏が方言なのか、よく分からなくなります。 どちらも佐賀の方言というより九州の方言みたいです。(東京・20代女性) 熊本「どけだった」県外の友人「はぁ?」 どけだった→しつこい(味)という意味です。 大分の大学に進学して、県外の友人と食事をしました。私がある料理を食べて「美味しいけどちょっとどけだっかねぇ」と感想を述べたら、「はぁ?」という顔をされました。「どけだった」が方言だったのだと、そのとき初めて知りましたね。(熊本県・20代学生) 鹿児島「つぐろじんができた」 (1)掃わく→掃く 鹿児島から東京の会社に就職して、はじめて「掃わく」ではなく「掃く」が標準語なのだと知りました。 (2)つぐろじん→青あざ 青あざができたとき、「大きなつぐろじんができたー」と言ったら、周りがキョトンとしていたのをきっかけに、「つぐろじん」が標準語ではないのだと愕然としました。今となっては懐かしい思い出ですが...。(香川県・40代女性) 以上、Jタウンネット読者からの投稿を紹介した。 佐賀出身者が投稿した「つ」は、九州地方で広く用いられている表現だ。標準語の「かさぶた」から転訛したとは考えにくく、九州で独自に生まれて定着した表現と見られる。その由来については諸説あり、「血(ち)」が変化したとも「痛ぅ」(つぅ)が変化したとも言われるが、はっきりしたことは分かっていない。 「手袋を履く」は四国のほか、北海道でも使われている。開拓民として移住した四国出身者が伝えたのかも。また「こしょばい」は福岡に限らず西日本で広まっている。「カットバン」など絆創膏についての地域差は、いずれ紹介したい。 あなたが「共通語だと思い込んでいた方言」、募集しています Jタウンネットでは、あなたが「共通語だと思い込んでいた方言」についての情報を募集しています。寄稿フォームないしはメール(toko@j-town.net)で、該当する言葉とそれに関係するエピソード、お住まいの都道府県、あなたの年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。 なお、いただいた投稿の一部を改変・編集する場合があります。あらかじめご了承ください。