大物作家から長友選手まで...閉店直前・リブロ池袋本店に豪華すぎる「落書き」続々
閉店に向けて熱気はさらに高まる
光の柱を囲むように設置されたディスプレイには、書店員が選んだ「今も心に残るこの一冊」が展示されている。現役スタッフだけでなくOBの棚も用意されている。本だけでなく人を大切にする書店だったのだと感じる。
評論家・植草甚一さんの「ワンダー植草・甚一ランド」は売切中だった。7月20日までに入荷されることを願う。
7月8日に大沢在昌さん、7月17日に北方謙三さんのサイン会がそれぞれ予定されている。既に30名ほどの落書きが残されているが、その数はさらに増えるのではないか。
閉店時刻の21時となり、売場からぞろぞろ客が退出していく。児童書コーナー「わむぱむ」の前に立っていると、1組の家族連れが目の前を通り抜けた。小学校低学年らしき少女は声を弾ませながら、次のような会話を両親と交わしていた。
「あのねママ、あたしこんな願い事を短冊に書いたの。『本をいっぱい読めますように』『漢字をたくさん覚えられますように』『成績が良くなりますように』って。叶うといいな」
「よくばりね」と微笑みながら母親は娘をなでた。彼女が大きくなり、七夕の日にリブロ池袋本店を思い出す瞬間があるだろうか。