「上野東京ラインが開業から100日連続で遅延記録を更新している」は本当か?
東京都心を縦貫するJR東日本の「上野東京ライン」が開業したのは2015年3月14日のこと。
東北線・高崎線は上野、東海道線は東京で折り返していたが、これがお互いに乗り入れるようになった。また常磐線は品川で折り返す。
これは列車の乗り入れとは関係ないのだが、1つの路線に異常が発生すると、周辺の路線を走る列車まで一斉に止める傾向にある。
乗客が手動ドアで勝手に外に出て、はねられたりするのを防ぐためだが、日本の鉄道=定刻運行に動くという神話は、新幹線やつくばエキスプレスのような高規格化された路線を除くと、徐々に崩れつつある。
元々京浜東北線車内で発生した車内トラブルが東海道線を遅延させ、そして高崎線、東北線をも遅延させてる。上野東京ラインの力は凄いと実感したわ。
#京浜東北線
#刃物 pic.twitter.com/5s06MzABfy
— ザンなな@資材回収強化週間 (@1001Hachitota) 2015, 6月 9
上野東京ラインが開通してちょうど100日目の6月21日、ツイッターに以下のようなつぶやきが相次いで投稿された。
ついに上野東京ライン100日連続遅延か
ここで100日前の画像を見てみましょう
※昨日もこの画像を使ったww pic.twitter.com/cWkXgIEmaJ
— kouno (@KY199808) 2015, 6月 21
【速報】上野東京ライン100日連続遅延
【速報】上野東京ライン100日連続遅延
【速報】上野東京ライン100日連続遅延
【速報】上野東京ライン100日連続遅延
【速報】上野東京ライン100日連続遅延
#上野東京ライン開業100日 pic.twitter.com/zcVyZ1EfOB
— フェンリル@期末前低浮上 (@Fenrir7700k) 2015, 6月 21
関係ない時間帯の事故もカウントされている!?
実際のところはどうなのか。6月23日の朝日新聞が報じたところによると、JR東日本が3月末から5月末の平日41日間を対象に朝のラッシュと夕ラッシュで5分以上の遅れを調査したところ、東海道線は32回と前年同期19回の1.7倍に増加。宇都宮線は38回(前年同期28回)、高崎線は34回(同22回)、常磐線は38回(同27回)といずれも10回以上増えていたという。
JRの調査が正しいのなら、開業から100日連続して遅延したという投稿には首をかしげざるを得ない。「実際には遅延しなかった日もある」というツイートもある。
このタグで盛り上がっている人(笑)に、「夜間で栃木県内であった人身事故を日数にいれてるけど、その時間帯上野東京ラインの営業終わってて遅延してないよ」っていうと消されます!!!!!!!!ご注意ください!!!!!!
#上野東京ライン100日連続遅延達成記念
— 電波く総武 (@development_05) 2015, 6月 21
東京駅の上野東京ライン(宇都宮線・高崎線) 上野・宇都宮・高崎方面の平日ダイヤを見ると、最終は23時5分宇都宮行。
また上野駅の同ライン品川・横浜・小田原方面の最終は、22時54分の平塚行。
これら列車が上野~東京間を通過した後に遅延が起こっても、それを上野東京ラインの遅延に含めるべきか、議論の余地はありそうだ。