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旅先いい話

「能登島で一人旅中、まさかの大雨。ホテルもなく、18きっぷも落とした! そんな時...」(京都府・20代男性)

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.03.31 06:00
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皆さんは、旅にまつわる素敵な思い出はあるだろうか。「慣れない旅先で困った時、親切な人に手を差し伸べてもらった」「思いがけない、素敵な出会いがあった」などなど......。

Jタウンネットでは、編集部に寄せられたそんな旅にまつわる「ちょっといい話」を、いくつか紹介していきたい。第1回は、京都府のAさん(アパレル業・20代男性)のエピソードだ。

就職前の気ままな旅、のつもりが...

数年前の話です。大学の卒業が決まり、就職を間近に控えた私は、学生生活最後の思い出に、と一人旅に出かけることにしました。
今思えばかなり無計画でしたが、行く先も宿泊先もほとんど決めないまま、荷物は多少の現金と着替え、そして青春18きっぷだけ、という身軽な装備で、電車に乗り込みました。 気が向くままに電車やバスを乗り換え、昼過ぎにようやくたどり着いたのが、石川県の能登島です。

能登島大橋(inazakiraさん撮影、Flickrより)
能登島大橋

気持ちいい潮風に吹かれながら、ぶらぶらと島歩きを満喫。ここまでは、一人旅の楽しさを思う存分味わっていたのですが......。

泊まる場所が見つからない!

ところが夕方。宿泊先を探したのですが、目星を付けていた旅館が営業していなかったり、また予約もしていなかったので満室で断られたり、と一向に宿が見つかりません。
いざとなったら野宿でも――とのんきに構えていた私ですが、そこに突然の大雨が。これまであんなにいい天気だったのに、嘘のような急変です。宿どころか、雨宿りさえできるような場所もなく、私はずぶ濡れのままひたすら歩き続ける羽目になりました。しかも途中ポケットを探してみると、大事な青春18きっぷがありません。どうやら、どこかで落としてしまったようです。
旅の初日から降りかかった立て続けのアンラッキーに、私はすっかり気力を失い、雨の中を当てもないままとぼとぼ歩いていました。

ずぶ濡れなのに車に乗せてくれて

絶望的な気持ちになっていたところ、私に気付いた一台の車が停まってくれました。乗っていたのは、地元の夫婦の方です。

「こんな雨の中、どうしたの?」

聞かれるまま事情を話すと、「この先にビジネスホテルがあるから、とにかくそこまで行きましょう」と、車に乗せてくれました。
長い間雨の中を歩き、服も荷物も完全にずぶ濡れでしたから、座席も当然びしょびしょになってしまいました。でもお2人は「気にしないで」と言ってくださり、そのままホテルまで連れて行ってくれたのです。

幸い、無事に部屋も取れ、お礼を言ってお別れしました。当時は疲労もあってほとんど頭が働いておらず、後になって、あれだけお世話になったのだから、せめてお名前ぐらい聞いておけばよかった――と悔やんだものです。

元は自分の無計画が招いたこととはいえ、絶望的な状況だった私を助けてくれたあのお2人のことは、今も忘れません。

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