滋賀が生んだ新技術「泳ぐ内視鏡」が医療業界を変える?
2015.01.20 07:00
[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2015年1月6日放送で「泳ぐ内視鏡」について取り上げていました。
胃や大腸などの消化器の検査と言えば内視鏡検査ですよね。
消化器の中をくまなく検査できるメリットがありますが、体への負担が少なくなかったり、麻酔が必要なこともあります。
小腸カメラや大腸カメラはお尻から入れるため恥ずかしい人も...。
そこで開発されたのが、飲み込むだけで検査できるので体の負担が少ない「カプセル内視鏡」。
ですが、これにも、胃の中ではどこに転がるかわからず検査に使用できないというデメリットがありました。
そこで開発されたのが「泳ぐ内視鏡」なのです。
「泳ぐ内視鏡」実現までの厳しい道のり
「泳ぐ内視鏡」を開発し、実用化に向けて奔走するのが、滋賀県大津市の会社「ミュー」の大塚尚武社長です。
ミューは大塚社長が2012年に大学教授を辞めて立ち上げた小さな会社。
「泳ぐ内視鏡」は従来のカプセル内視鏡に、長さ4.5cm、直径約1cmの尾びれが付いたものです。
リアルタイムで送信される映像を見ながら、医師がリモコンで遠隔操作できるのが特徴です。
かねてから患者の負担が少ない検査方法はないかと考えていた大塚社長が思いついたのが「泳ぐ内視鏡」でした。
自由自在に動かせるように開発するまでには、構想から20年以上を要しました。
実用化には国の認可が必要で、安全性の証明のために臨床試験を繰り返す必要がありますが、研究資金の不足が大きな壁として立ちはだかっています。
検査が苦痛で病気を見過ごす、ということがないように、早く実用化されて欲しいですね。(ライター:ツカダ)