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大阪から放置自転車を減らした「良心」に訴える作戦が秀逸

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.12.08 18:45
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そもそものきっかけは、2014年11月2日に放送された「世界一受けたい授業」(日本テレビ系列)の中で紹介された1シーンだったようだ。

1時限目の多湖輝先生が担当する能力開発の授業の中で、こんな設問が出された。

大阪府の歩道に停められた放置自転車を無くそうと地元の小学生が、ある取り組みを行った所、皆この場所に自転車を停めづらくなりました。そのアイデアとは一体何でしょう?
日本テレビ ウェブサイトより)

そして、その正解は、下記のようなものだった。

小学生の描いた絵を路上に貼り、放置自転車をやめるように訴えたのです。 この取り組みを始めた所、放置自転車が以前の9割近く減少した地区もあるそうです。
日本テレビウェブサイトより)

番組では、1台の放置自転車も置かれていない様子の映像が流された。これがあまりにも印象的だったのか、多くの人がネット上に感想を投稿し始めたのだ。ある人はフェイスブックに、ある人は自らのブログに、そしてツイッターにもつぶやかれる。こんなふうに。

そしてツイッターで拡散され、2ちゃんねるにも取り上げられ、やがてネット上で大きな話題となった。

最優秀賞作品(大阪市ウェブサイトより)
最優秀賞作品(大阪市ウェブサイトより)

子どもの絵の力はすごい!

編集部は早速、大阪市に電話で確認してみた。

担当者によると、元々は2010年、夏休みの宿題として募集した絵を、港区の2駅に貼り出したのが始まり。その効果を受けて、2011年は北区天神橋6丁目・中央区淀屋橋・浪速区難波駅の3駅、2012年は阿倍野区阿倍野橋・住吉区我孫子・淀川区十三・三国など、9区10駅で実施された。2013年は、都島区京橋・都島・阿倍野区阿倍野など3区4駅だったという。

各区内の小学生4年生から6年生が参加した。選ばれた絵は、汚れにくい特殊な透明フィルム加工が施され、駅前の路上に貼られた。子どもの絵が貼られた区域からは、見事に放置自転車が消えていったらしい。

優秀賞作品(大阪市ウェブサイトより)
優秀賞作品(大阪市ウェブサイトより)

大阪市の調査によると、2010年11月に3万2000台あった駅周辺の放置自転車の数は、2013年11月に行った調査では、1万1000台と約3分の1に激減している。かつては放置自転車の多い市町村ワーストだった大阪市だが、なんとか汚名返上しているようだ。

さらに、2014年2月に行った調査では、8000台にまで減っている。子どもの絵作戦はもちろんだが、駐輪場整備など複合的な対策が実を結んでいる、とのこと。

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