徳川家康LOVEなご当地アイドル「駿府大御所美少女隊」、その壮大な志を直撃取材

歴史ドラマでは「タヌキ親父」として描かれることの多い徳川家康。全国的な人気は織田信長や豊臣秀吉には及ばないけれども、青年期と晩年を過ごした静岡県では愛され武将ナンバーワンの地位を誇っている（参照：「信長・秀吉・家康の誰が好き？」人気投票、県によってこんなに結果が違う！）。

そんな家康公にあやかったアイドルグループ「駿府大御所美少女隊」が2014年11月24日、静岡市で結成された。2015年1月1日～12月31日に県内各地で開催される「徳川家康顕彰400年祭」の民間広報部隊を務める。

「LOVERS40」という愛称をもつ美少女隊は、12～18歳の女性14名で構成される。
県内外のキャンペーンやイベントに参加するだけでなく、4月にはLipsエンタテインメントから「愛しちゃった家康ちゃん」「美しき戦士overs40」「ミスター武将」で地方デビューすることも決まっている。

一部のメンバーは今月28日から早速レッスンに入る。メンバーの集合写真を見る限り、ハツラツとした笑顔が素敵な静岡娘という感じだが、どのような路線で売り出すのだろうか。

総合演出を務める、ＮＰＯ法人「和っしょい夢街道」の理事長で女優の磯野眞理子さんに話を聞いた。

殺陣もこなせる美少女軍団を目指す

「イメージは凛とした女武将です。殺陣（たて）をかっこよく演じられるようにするのが一つの目標ですね」。

これから作成するコスチュームは、武将や忍者の要素を取り入れつつ、可愛らしさのあるデザインにするという。「駿府大御所美少女隊-LOVERS40」の募集ポスターに描かれたイラストは、新選組や映画「あずみ」の主人公を思わせる雰囲気だ。男性だけでなく女性のファンも付きそう。

リーダーの山本由美さん（18）を筆頭に、第1期メンバーは14人でスタートする。最終的に40人までメンバーを増やし、第2期生の募集は来年4月に実施される。

「パフォーマンスや歌、ダンス、スタイルに秀でている場合、入れ替えもあり得ます」（磯野さん）

「静岡を愛情の町にするのが最終目標」

静岡県人なら家康公の偉業を全員知っていると思いきや、どんな人物だったのか知らない人も若い世代に増えていると、磯野さんは嘆く。

「（民間広報部隊を務めてもらう以上）徳川家康に関するレポートを最初に出してもらいます（笑）。他都市のキャンペーンに参加する機会は多いですが、静岡代表として恥かしくないよう、箸の使い方からきちんと指導しますよ」（磯野さん）

その口ぶりはまるで武家の娘にたしなみを叩き込む指南役のよう。厳しいレッスンの光景が目に浮かぶが、磯野さんは「静岡を愛情の町にしたいのです。そのためには女性が立派にならないと」と今回のプロジェクトにかける思いを吐露する。

静岡県から生まれたアイドルといえば、ピンク・レディーとももいろクローバーZの百田夏菜子が有名だ。どちらも下積み期を経験したが、瞬く間にトップの座に躍り出た。

駿府大御所美少女隊も、こうした先輩たちに続くか？ 今後の展開に注目だ。