あなたはどっち? 「右脳タイプか左脳タイプか」地域別に調べました
いわゆる「右脳タイプ」「左脳タイプ」の違いが、県民性に影響を及ぼしているのではないか――そんな仮説を検証するべく、Jタウン研究所が行った都道府県別「右脳・左脳診断」。
大阪では「左脳人間」が関東より多いという意外な結果となったが、他の地域ではどうなのか。本稿では、全国の結果とともに、調査の概要について説明したい。
今回の調査について
今回の調査では、京都大学の坂野登名誉教授らが提唱する「利き脳」理論に基づき、物事の「理解(インプット)」、「表現(アウトプット)」をそれぞれ右脳と左脳どちらをメインに行っているか、指組み・腕組みの仕草から読者に自己診断してもらった(2014年10月14日~11月14日、総投票数1143票)。
全国での各タイプの割合は、以下の通り。
・右脳で理解、右脳で表現(in右/out右):27.5%
・右脳で理解、左脳で表現(in右/out左):28.6%
・左脳で理解、右脳で表現(in左/out右):22.7%
・左脳で理解、左脳で表現(in左/out左):21.2%
群馬県民の性格は「右脳」人間だから?
この全国平均と比べてどの程度「偏っているか」を元に、各地域の右脳・左脳タイプを分析した。
これによれば、たとえば北陸では「in左/out左」の左脳人間が多いことがわかる。北陸といえば、「勤勉ということが特色」(祖父江孝男『県民性』)のお国柄。感性より論理を重んじる脳のタイプが、その真面目さにつながっているのかもしれない。
「in右/out右」の右脳人間が目立つのは北関東だ。北関東、特に群馬や茨城の県民性については「短気」がよく言われ、とりわけ群馬は「陽気で楽天的で義侠心にあつい」「熱しやすくさめやすい」「人にだまされやすい」(武光誠『県民性の日本地図』)と評される。良くも悪くも己の信じるところに正直な性格は、感性を大切にする右脳人間ならではと言えそうだ。
「保守的」「はにかみ屋」といわれることの多い東北は、「in右/out左」が強い。このタイプは、「面倒見がいい」ものの、「人と打ち解けるのに時間がかかる」「自分の感情を抑えがち」。なかなか合っているように思われる。
なお全体的な傾向として、「in右/out右」は関東~東海にかけて目立つものの、西日本では基本的に少数派。東日本では珍しい「in左/out右」は、中国~九州でなぜか多い。
隣り合う地域ほど「似ているけど、違う」
もちろん、疑問を持つ人もいるだろう。
「サンプル数も少ないし、単なる誤差なんじゃ?」
当然、誤差はあるだろう。だが一方で、隣り合う都道府県・地域では、結果がある程度似かよっている。たとえば大阪と兵庫は、ともに比較的「in左/out左」が多く、「in右/out右」が少ないというよく似た傾向となった。
地域別に比較すると、さらに興味深い。見えてくるのは、「隣り合う地域は、似ている部分を持つ一方、ある部分は正反対」という特徴だ。
たとえば山陰と山陽は、そろって「in右/out左」が多い。しかし「in左/out右」は、山陰では少なく、逆に山陽では多い。
その山陽と四国は、"「in右/out右」が少なく、「in右/out左」が多い"という傾向が一致するが、それ以外の部分は真逆だ。
ほかにも「東北と北関東」「東海と北陸」など、「似ているけど違う」関係の地域は多い。
こうした傾向からは、ある程度の「地域差」がこの診断に出ていることを想定できる。では、「県民性」への影響はどうなのか。京都・静岡といったユニークな結果が出た府県にクローズアップしてさらに分析した。
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