つぶあん派VSこしあん派!味覚の境界は「名古屋」にあった
嗜好の地域差は小豆の品質の差?
そもそもなぜこのように東西で嗜好が分かれたのでしょうか?
食文化に詳しい名古屋女子大学短期大学部の遠山佳治教授によれば、小豆の品質の差とのこと。
主な小豆の産地は北海道と兵庫県丹波、そして岡山県備中です。
その昔、北海道産の小豆は皮がやわらかく煮崩れしやすかったため漉して使うことが多く、丹波や備中の小豆は大納言といって煮崩れしにくい品種だったため、皮つきで使われたそうで、流通エリアが限られていた時から、そのまま地域差が生まれたのではないかとのことでした。
現代でも愛知県でこしあんの進出を阻まれるのは、小倉トーストのイメージが強いからではないかとも言われています。
寒くなったら食べたくなるのは、ぜんざいやおしるこ。井村屋ではつぶあんを使用したものが「ぜんざい」、こしあんを使用したものが「しるこ」として販売されており、東海地方でも7対3でぜんざい派ですが、圧倒的なつぶあんの人気のはずが、この地方には忘れてはいけないあの商品が!