やがてバイオレンスな音声が...
残された我々が、隣の物音にじっと耳をすませていると、やがて怒声とともに、『ドカ、バキ、ドス、バコ』などのドラマでしか聞いたことがないようなバイオレンスな音声が聞こえてきました。
そして一時間ほどすると、父が戻って来ました。
詳細はとても聞けませんでしたが、父にはかすり傷一つもなく、安眠。
隣人は翌日、お詫びの品の白いタオルを持って来ました。いったいどんな顔になっていたのか――気になって仕方がありませんでしたが、怖くて覗くこともできずじまい。
結局この一家は、事件のひと月後に引っ越していきました。