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週プレの「今、広島が凄い!」特集が本当なのか、広島県民に読ませてみた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.06.13 06:20
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カープの好調という「珍事」のせいか、最近テレビや新聞、雑誌などが相次いで「カープ女子」「広島」といったキーワードで特集を組んでいる。

中でも圧巻なのが、「週刊プレイボーイ」(2014年6月23日号)の「日本人よ、今こそ広島で盛り上がれ!!」と銘打った大型企画だ。実に12ページにわたり、野球、サッカー、食、県民性などを大きく取り上げる。

こうした「広島ブーム」を、地元民はどう見ているのだろうか。広島出身の20代男性にこの特集を読ませてみた。

「週プレ」のページを手繰る広島県出身の男性。傍らにあるのはなぜかちょうど持っていた広島限定のプリッツ
「週プレ」のページを手繰る広島県出身の男性。傍らにあるのはなぜかちょうど持っていた広島限定のプリッツ

首位陥落でなんとなくほっとした

「いやあ、なんとなく居心地悪い感じだよねえ。急に持ち上げられちゃって......」

言いつつ、男性の表情はどことなくまんざらでもなさそう。

「言っちゃ悪いけど、『カープがこんなに強くて大丈夫なんだろうか』と思わないでもなかったし。首位陥落? 悔しいのは悔しいよ、でもなんとなくほっとしたというか......」

そんなよくわからないことを言う彼に、上記特集が載っている週プレを手渡した。

「あっ、『カープ預金』が扉に載ってる。懐かしいなあ」

カープ預金とは、地元の金融機関が実施している定期預金で、その年のカープの成績に応じて金利が上乗せされるというものだ。

「3位以上だと多少アップするんだよ。毎年ローカルニュースで、『今年こそは』って言いながらみんなが窓口に並ぶ光景が映るんだけど、まあその結果は......」

ちなみにこの特集では「広島ラーメン」も登場しているが、「何それ?」と首をかしげていた。あまり地元では意識されていない様子。

「広島県民なら全員歌うことができる」「歌えないよ!」

他県民の目から見て一番面白かったのは、「広島をめぐる"伝説"の真相」のコーナーだ。「広島県民は、ほぼ全員マツダに乗っている」「『じゃけんのう』ってみんな言っている」といった広島人に対するイメージと、その実像を比較したものだ(一部がウェブ版でも公開されている)。

「ああ、あるある......」と言っていた男性の眉が、にわかに曇った。平和祈念式典で歌われる合唱曲「HEIWAの鐘」を、「広島県民なら全員歌うことができる」という一文が目に留まったからだ。

「これはそもそも最近の歌だから、若い子だけじゃないかな。平和学習で歌う曲は、ある程度地域でばらつきがあるはず。90年代、うちの地元では『折り鶴』だった。これは今でも、お風呂入ってるときとかに口ずさんだりするね。あと、『原爆を許すまじ』ってのもあった。これは暗いから苦手」

岡山に負けずにがんばってほしい

また男性によれば、「8月6日が登校日」という記述についても、「地域によっては5日のところもあります」。広島の名物・平和教育は、結構奥が深いらしい。

「折り鶴が得意になるのは本当だけどね。ほら」

と、男性は手元の付箋を手早く鶴にしてみせた。不格好ではあったが、確かに早かった。

小さめの付箋で折った折り鶴。日ごろ不器用な人の割にすんなり折っていた
小さめの付箋で折った折り鶴。日ごろ不器用な人の割にすんなり折っていた

最後に、改めて男性に「広島ブーム」をどう見るか聞いた。

「広島人は基本的にミーハーなので、結構喜んでるんじゃない。なにしろ最近は『ライバル』の岡山(広島側は歯牙にもかけていないつもりだが実は結構気にしている)の方が景気がいいし。あとはこれが長続きすればいいんだけど......まあ、カープの成績次第かなあ」
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