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「富士山頂は静岡県である」と国土地理院が誤表示、指摘受け慌てて釈明

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.06.02 20:13
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日本一の標高を誇る富士山は静岡と山梨にまたがっているが、山頂周辺の県境は定まっていない。古くから両者は火花を散らしあってきたが、2014年1月、両県の知事が「県境を定めないで、富士山保全のために仲良く一緒に協力していく」などと発言していることからも、今後も確定することはないだろう。

富士山空撮(takato maruiさん撮影、Flickrより)
Congrats! World Heritage, Mt.Fuji

ところが、日本全土の測量を行う国土地理院のウェブサイトは、山頂の住所を静岡県と表示している。

この問題を報じたのは朝日新聞。2014年6月1日付けの記事によると、国土地理院が公開している電子地図(電子国土Web)は、地図上をマウスで右クリックすると、住所・緯度・経度・標高といった情報を表示するのだが、帰属が未確定の地点は、近くの帰属が決まっている場所の住所が表示される。そのため、国内最高地点の剣ヶ峯の場合は「住所:静岡県富士宮市山宮」となってしまうというわけだ。朝日新聞の取材に、国土地理院の担当者は釈明に追われる羽目となった。

住所ひとつで大事になる富士山はやっぱり凄い

そもそも各都道府県間における境界が不確定な場所は富士山以外にも全国に14カ所ある。このような境界未定地域の解消は、当事者の自治体同士が話し合って決める。「国が線引きした以上、両者はこれで納得しなさい」というものではないらしい。過去、山形県上山市と宮城県七ヶ宿町との間の県境をめぐって「蔵王県境裁判」が起こされたことがあったが、結審する前に玉虫色の決着に終わっている。

それにしても、プログラムがあいまい処理ができなかったというだけで新聞沙汰になってしまうことに、富士山という場所が日本にとってまさしく「聖域」であることを改めて思い知らされる。山梨と静岡が「境界線は決めない」としたのは懸命な判断といえる。

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