セ・リーグ5位でもファンクラブ2.5倍! 横浜DeNAはなぜ成功した
スペシャルチケットやイベントに工夫
DeNAベイスターズ主催72試合の動員数は、昨シーズン比で122%。特にオールスター後の後半戦は141%と大幅に増えた。ほぼ満員を示す「大入り」も4回から15回に増加。ファンクラブの加入者は、昨年対比で248%まで伸びている。
この結果の裏には「地域密着」を目指す球団運営がある。さまざまな特典がついた「スペシャルチケット」の発行は、球界屈指の52種類にものぼる。
2012年にはDeNAベイスターズが負けた試合は「全額返金」に応じるとうたって賛否両論を呼んだが、今年も曜日によって割引対象が変わる「日替割(ひがわり)」や、8回表終了時点で勝ち越している場合に内野指定席を1000円で販売する「100%『勝』ぜ!」などユニークなものが多い。
中華街で有名な占い師が30分訪れる「女子シート占いBOX」や、ダブルスコア以上で勝利するとヒーローインタビューの選手と記念撮影ができる「倍返し!チケット」などもインパクトが大きい。親子連れ用の特典チケットもある。
野球以外の楽しみをセットしたスペシャルイベントも8回25日程を開催。入場者に無料でスペシャルユニフォームを配る「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2013」の最終日には3万39人が来場。布袋寅泰さんがオープニングに登場し、歴代最高入場者数を更新したという。
華やかな取組みが多いが、横浜DeNA広報は「現状では親会社からの補助はあるものの、将来は黒字化を目指しており、これからも新しい試みで来場したくなるファンサービスを心がけていく」とのこと。2011年の5位、12年の4位から一気に日本一になった東北楽天のように、横浜DeNAが栄冠を勝ち取るときが来るだろうか。