「お好み焼きは地元のキャベツで!」 収穫量30位、広島県の新たなる野望
キャベツといえば、ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜の代表格だ。なかでもビタミンCは数枚で1日の所要量を満たすといわれる。
農林水産省の「作物統計」(2011年)によると、もっとも収穫量の多いのは群馬県で、2位以下には愛知、千葉、茨城が続く。この4県で全国の収穫量の半数以上を占める。
工業県の愛知が2位というのは意外だが、キャベツの生産の歴史は愛知が全国でもっとも古い。明治時代に名古屋市近郊の都市園芸としてはじまり、今ではおもに豊橋市など東三河地域で栽培されている。
一方、「キャベツの大型消費県」であるはずの広島県は、なぜか全国30位。残念なことに県内自給率は1割にも満たないという。そこで県は「広島のお好み焼きは広島のキャベツで」を合言葉に、大増産計画を推進しはじめた。
このような取り組みのかいもあって、2011年の広島県のキャベツの栽培面積は前年比で2割以上伸びている。ソースに続き「お好み焼きには広島キャベツ!」と全国にその名をとどろかす日が来るかもしれない。