2016年春卒業の大学生の就職活動が解禁され、奈良県も2日、2015年度の県職員・警察官採用試験実施計画を報道発表した。 昨年からの変更点はいくつかあるが、なかでも目を惹くのは「総合プロデューサー」を立てたことではないだろうか。「大和屋 鹿男」と名乗るその人物、ファンタジー小説「鹿男あをによし」を彷彿とさせる。名前だけじゃなく風貌も鹿 個性的なのはそれだけではない。肩から下はガッチリとした普通の体系をしているが、首から上は――鹿の頭をしている。やっぱり「鹿男あをによし」だ。 奈良県職員業務案内パンフレットの表紙(県公式サイトより) よく見れば吹き出しの「YOU、県庁で働く?」はジャ○ーズ事務所の社長みたいだし、「I WANT YOU」は第一次世界大戦の英国陸軍大臣キッチナーの募兵ポスター(および、それをまねた米軍のポスター)を連想してしまう。とにかく詰め込める限りいろんな要素を詰め込むところは「せんとくん」の故郷っぽいが、肝心なところで起用するのがあくまで「鹿」なあたり、県民がインド人にとっての牛並みに鹿を愛していることが伝わってくる。 志望者へのメッセージがまた... 公式サイトからPDF版「職員業務案内パンフレット」をダウンロードして見てみる。2ページ目に書かれているのは職員募集ならぬ「メンバー募集」だ。奈良県内のサッカークラブの写真が背景に使用され、大和屋鹿男プロデューサーは志願者に次のように呼びかける。 奈良県職員業務案内パンフレットの2ページ目(県公式サイトより) 「ピッチに上がる準備はいいか! ここは、君のポテンシャルが試される厳しい場所だ。 どれだけ汗をかいて頑張っても、うまくいかない時もある。 それでも挫けない強い気持ちが、君にはあるか! だが、そんなに俯くことはない。 まわりを見ろ!そうだ、ここには志を同じくする仲間がいる。 壁にぶち当たった時に、助けあえる仲間がいる。 一人では成し遂げられないことも、チームワークで乗り越えろ! その時、今までに味わったことのない喜びを、君は味わうことだろう。 138万人の県民が、君のパフォーマンスを待っている! その期待に応えるのが、君のミッションだ! さあ、キックオフのホイッスルは鳴った。 お楽しみは、これからだ!」 なかなか熱いメッセージだが、写真のテイストとプロデューサーの風貌が相まって、どうしても鹿島アントラーズを連想してしまう。色がかぶっていなくて、ある意味ホッとする。ちなみに奈良の鹿は、鹿島の神使である鹿たちが移住したことに由来するといわれているので、一応「本家」はアントラーズの方だ。 ところで、こんなインパクトにあふれる「大和屋鹿男」だが、なぜ鹿頭なのか、どういう経緯でプロデューサーを務めているのか、そもそもどこの誰なのかといった情報が、編集部で調べた限りではまったくわからなかった。いったい何者なんだ......。