さまざまなご近所トラブルを紹介してきたこのコーナーだが、今回は「第三者」の目から見たある騒動を紹介したい。マンションに暮らすY次さん(30代・会社員)は、「何者かから嫌がらせを受けている!」という隣人とともに、その「犯人」を探すことになったが......。 お隣さんはバイク仲間 6、7年ほど前の話です。当時暮らしていた賃貸マンションの隣室に、50代の独身男性(以下、Aさん)が引っ越してきました。 初対面の印象は、「几帳面な人だな......」。ゴミの出し方などをずいぶん細かく聞かれ、驚いた記憶があります。とはいえ、お隣同士、またお互いバイクが趣味だったこともあり、しばらくするとそれなりに親しくお付き合いするようになりました。 画像はイメージです(selmervさん撮影、Flickrより) 「事件」があったのが、半年ほど後。マンションの廊下で、かなり不機嫌な様子のAさんとばったり会いました。何があったのか聞くと、 「いきなり知らないおっさんが、『お前のバイクがやかましくて、眠れないんだ!』とか文句をつけてきたんだ。しかもねちっこく......別の階のヤツかなあ」 「それは災難でしたね。でも何年か住んでますけど、そんなこと言われたことないですよ」 「そんなにうるさくしてるわけでもないし、これ以上どうしろって。バイク乗るな、っていうのか?」 「俺のバイクが倒されてる!」 そんな会話があってから、またしばらくして。 「おい、見てくれよ!」 バイク置場を通りがかると、Aさんが真っ赤になって怒っています。見ると、Aさん自慢の愛車が横倒しに。 「これで2回目だぞ! どう考えても、嫌がらせだ!」 「傷とか大丈夫ですか?」 「それが全然ないんだよ。きっと、傷が付かないようにそっと倒したんだな」 同じバイク乗りとして、愛車に悪戯されることへの悔しさはよくわかります。「きっと、あの時のおっさんだ!」と息巻くAさんをなだめつつ、防犯カメラか何かを付けてみて、ダメなら警察に相談してみては......とアドバイスしました。 防犯カメラが壊された! 数日後、Aさんはさっそく防犯カメラを買ってきて、大家さんに掛け合ってバイク置場の一角に自ら取り付けました。また警察も何度か呼んでいたようです。 私も数回、防犯カメラの再生に付き合いましたが、嫌がらせ犯の姿はありませんでした。 その後、3カ月ほどは(「知らない間に小さな傷を付けられてた」などのトラブルはあったと話していましたが)平和な毎日が続きました。 ところが、ある夜。我が家のチャイムがけたたましく鳴り響いたのです。 「ちきしょう、やられた! 防犯カメラが壊されたんだっ!」 見ると防犯カメラは、スイッチなどを押しても一切動かなくなっていました。 「あの野郎、もう許せん!」 すぐにAさんは110番。しばらくするとパトカーがやってきて、いろいろと調べていきましたが、結局「犯人」は見つからなかったそうです。 Aさんは結局引っ越していった それから1カ月ほどした深夜、再びチャイムが。Aさんです。見ると、大荷物を抱えています。 「らちが開かないから、俺の方が引っ越すことにしたよ......いろいろありがとうな」 嫌がらせの末に引っ越し――Aさんに同情しつつお見送りし、それっきり会う機会はありません。 それにしても、最近不思議に思うことがいくつかあります。最初に文句をつけてきた男性は結局どこの誰だったのか、わざわざ「そっとバイクを倒す」意味はあったのか、カメラが壊れたのは本当に嫌がらせ犯の仕業なのか......? あなたの「ご近所トラブル」体験談、募集しています Jタウンネットでは、あなたや周囲の人が遭遇した「ご近所トラブル」体験談を募集しています。 寄稿フォームないしはメールで、編集部にお送りください。秘密は厳守いたします。 (※なお本コラムでは、プライバシー配慮のため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)