キュウリ付き釣り竿が狙う〝獲物〟に1.7万人興味津々 民話のふるさと・遠野にて...「入れ食いだったらどうしよう」
カッパ捕獲許可証で、キュウリ付き竿を借りる
釣り人・いつきさんによると、岩手県遠野市で話題の写真を撮影したのは、9月13日の午後12時頃。
「半年ぶりにまったりしにきました とにかく落ち着ける場所で、しずかに釣り竿にきゅうりたらしながら遠野の風景の一部になれた気がします」(いつきさん)
いつきさんの投稿をさかのぼってみると、確かに半年ほど前、3月23日にも「わたしは今日も 遠野でかっぱを釣っています」と呟いていた。
そして、23年8月19日にも......。
どうやら、いつきさんは遠野の「カッパ淵」でかっぱを釣ることに魅了された、リピーターらしい。
「カッパ淵」とは、曹洞宗の寺院「常堅寺」の裏手に流れる小川だ。
「もともと、この小川の淵にはカッパが多く住んでおり、人々を驚かし、いたずらをしたという話がたくさん残っています。
さらさらと流れるカッパ淵は、うっそうとした茂みに覆われ、いつカッパが現れてもおかしくはない雰囲気」(遠野市観光情報サイト「遠野時間」より引用)
そんなカッパ淵でのかっぱ釣りは、誰でも好きにやっていいわけではない。
「カッパ捕獲許可証」が必要だ。
いつきさんはもちろん、許可証持ち。
なかなかシュールなデザインのこの許可証は、遠野駅前の遠野市観光交流センターか、かっぱ淵近くの遠野に伝わる民話の世界を体感できる施設「遠野伝承園」で購入できるという。
いつきさんは7~8年ほど前、遠野に〝妖怪観光〟のために訪れた際、「面白そうだから」と取得したそう。
「はじめは、なんだそれ、とか思ってましたが、釣れる釣れない、じゃないのです。
遠野物語の伝承民話妖怪話で出てくるスポットがそのまま今もあり、リアルで物語観光が出来る聖地に、ハマって毎年何度も来ています」
「自分がこの遠野幻想郷に一部になれるんです、この魅力がたまらなくてほぼ毎年数回は来て釣り糸たらしてます、いやいつかは河童釣りますけど!」(「いつき」さん)
すっかり民話の聖地・遠野の虜となったいつきさんは、カッパ捕獲許可証(有効期限:1年間)を何度も更新しながら、この地に通い続けているそうだ。
許可証を持っていると、カッパ淵でキュウリ付きの竿を借りることができるんだとか。