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「シャリもネタも透き通ってやがるぜ!」 すしのまち・富山で生まれた〝美しすぎるお寿司〟に11万人感動

松葉 純一

松葉 純一

2024.09.28 19:00
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突然だが、皆さんにご覧いただきたい"お寿司"がある。

今、「すしのまち」としてアピール中の街・富山市で注目されているものだ。

すしのまちとやま(@sushinomachitym)の投稿より
すしのまちとやま(@sushinomachitym)の投稿より

盛り板にのっているのは、様々な握りずし。

エビ、マグロ、イクラ、タコ。どれもツヤツヤとしていて......というか、ツヤツヤしすぎている。

シャリもやたらキラキラしているし......これは、何? ひとまず「エビ」に近付いてみよう。

富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より
富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より

なんとも透き通ったエビである。富山市観光協会は2024年9月4日、このエビのお寿司の写真とともに、X上でこう呟いた。

「富山のガラス体験で作ったエビの寿司」

そう。キラキラとピンク色に輝くエビも白いシャリも、ガラスで作られているのだ!

驚くべきガラス工芸には、なんと11万件を超える「いいね」(9月25日時点)が寄せられ、大盛り上がりを見せている。

「エビのプリプリ感すごい」
「シャリがキラキラ」
「シャリもネタも透き通ってやがるぜ」
「すごい!  めっちゃリアル!」
「なにこれ欲しすぎる」
「本当に食べちゃいたいくらい綺麗」

お寿司のガラス制作体験とは、いったいどんなものなのか?

Jタウンネット記者はイベントを開催する富山市ガラス工芸センター「富山ガラス工房」と、実際に体験した富山市観光協会の担当者に詳しい話を聞いた。

かわいい・おもしろい・おいしそう!

「ガラスのおすし制作体験」は9月6日~10月31日まで毎日開催される期間限定イベントだ。【2024年10月1日午後5時追記:11月30日までの延長が決定】

所要時間は、一貫30分。参加者1人につきスタッフが2人つく体制で行われる。指導はプロのガラス作家が対応するという。

富山市ガラス工芸センター「富山ガラス工房」によると、富山市では、これまで富山ガラスのブランド化に取り組み、「美しい、きれい、癒される」ガラスとしてプロモーション活動を展開してきた。

また一方で、「すしのまち とやま」として、富山市のお寿司の魅力を発信している。

そのプロモーション活動のひとつとして、「かわいい、おもしろい、おいしそう」と思ってもらえる企画として「ガラスのおすし制作体験」の発想が生まれたのだ。

富山市のお寿司の魅力の発信と、富山ガラスのファンをさらに増やすという、2つの目的がコラボした、斬新な試みと言えるだろう。

富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より
富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より

実際に体験した生徒たちは、ずいぶんと楽しんでいるようだ。参加者からの反響を聞くと、担当者は次のように答えた。

「少しずつ、お寿司になっていくのが分かるので、その工程がおもしろく、かわいいとご好評いただいております。ガラスは硬くなるのが早いので柔らかいうちに模様やラインを入れるのに苦戦している、難しいといったお声はありますが、難しかった分、愛着も沸き、楽しかった!  と言っていただけることが多いです」(「富山ガラス工房」担当者)

自作の「ガラスのおすし」は、自宅に飾ったり、会社のデスクに置いたりする人が多いそうだ。「本物のお寿司職人さんが体験していかれた時は、お店に置くとおっしゃってました」と、担当者は語る。

シャリを整えるため、鉄のヘラで押す

富山市観光協会のスタッフたちは5人で参加し、2貫ずつ作ってみたそうだ。

「タコ」と「シロエビ」のガラスのお寿司を作ったスタッフは「最初にネタの分を作って、次にシャリの部分を作って、最後にネタとシャリを合体させて完成する流れが楽しかった」と振り返る。

「シロエビのぐにゃぐにゃ感を出すのに、シロエビの部分をピンセットでねじっていく作業がとても難しかった。(熱々のうちにしないとすぐに固まるため)」
「ネタによって作る工程がぜんぜん違うので、一貫一貫どれでも楽しく作れる。作家が2人ついてくれるので、どんなに下手でも、完成度が高い作品に仕上げてくれる」(「富山市観光協会」担当者)
富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より
富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より

色も形も様々な「ネタ」はもちろん、「シャリ」の部分を作るのも、楽しいらしい。担当者の語り口からは、その感動が伝わってくる。

「シャリを整える際に、鉄のヘラで上や横から押して整えていくのだが、寿司のシャリを握っている感じがして面白かった」
「シャリの米つぶとなる細かいガラスをつけているが、この米つぶガラスをつける前に、棒の先で熱したガラスを重曹の中にさっとつけていて、その工程によって、ガラスに細かい泡が入る。ガラスのシャリのリアルさと美しさは、こういったひと手間ひと手間から作り出され、作家さんのアイデアと技術に感動した」(「富山市観光協会」担当者)

5人で作った計10貫のガラスのお寿司は今後、県内外での出向宣伝等での富山市の観光PRブースに展示する予定だ。

「『ガラスのまちとやま』と『すしのまちとやま』が同時にPRできて、富山市の魅力の拡散や認知度の拡大に繋がることを願いたいです」(「富山市観光協会」担当者)
富山駅に登場(富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より)
富山駅に登場(富山市観光協会X公式アカウント(@toyamacitykanko)の投稿より)

ガラスのお寿司を作り、美味しいお寿司を食べる、富山市の旅、いかがだろう。

体験希望者は、富山ガラス工房第2工房へ問い合わせてほしい。お寿司以外にも、1年を通して様々な制作体験を開催中だ。

富山ガラス工房第2工房

住所:富山県富山市西金屋85
公式サイト:https://toyama-garasukobo.jp/experience/
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