オリンピック開会式で「セーヌ川」への憧れ募った皆さんへ。 東京にソックリの川が流れてます
つい数時間前、パリオリンピックの開会式がセーヌ川で行われた。
その華やかさに圧倒された読者も多いだろうが、実は東京にそんなセーヌ川によく似た川があることは、ご存じだろうか。
ズバリ、隅田川である。
川面に浮かぶ船、その向こうにそびえる高い塔。
ほら、よく似ているでしょう?
ちょっと無理矢理っぽい? いやいや、この2つの川、他にも似ているところがある。
国土交通省・荒川下流河川事務局発行のパンフレット「川でみつけた国際交流」によると、セーヌ川と隅田川はどちらも首都を流れているし、1910年に大洪水に見舞われたことがある。テラスを設け親水性に富んだ川づくりを行っているのも、共通点だ。
そして、セーヌ川と隅田川は、実はお友達同士。
1982年、東京都とパリ市の間で結ばれた友好都市提携にちなみ、友好河川提携を結んでいる。
隅田川沿いにある「佃公園」(中央区)にはそれを記念したマロニエの木が植樹されているし、隅田川にかかる中央大橋は、友好河川提携をきっかけにフランスのデザイン会社に設計を依頼したもの。
その橋の上には1992年当時パリ市長で、のちに仏大統領となるシラク氏から友好記念として送られたモニュメント「メッセンジャー」が設置されており、日々行き交う船を見守っている。
さらに、中央大橋を望む石川島公園には「パリ広場」と名付けられたスペースも......。
遠く離れたパリのセーヌ川にはなかなか行けないが、隅田川なら随分身近だ。
フランス気分を味わいに、行ってみるのも良いかもしれない。
なお、記事の公開日である27日夜は隅田川花火大会が予定されているので、ご留意を。