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どちらが荻窪駅前?→どっち選んでも〝正解〟です 写真クイズに登場の「のどかな田園」の正体とは

松葉 純一

松葉 純一

2024.07.20 08:00
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荻窪駅――そう聞いて、読者はどんなイメージを思い浮かべただろう。

2024年7月9日にXに投稿された2枚の写真を見て、あなたのイメージに近いほうを選んでみてほしい。

片や「ザ・住宅街」といった風景である。バスもたくさん走っていて、いろんな場所に出かけやすそうだ。

もう一方は「ザ・田園風景」といった感じ。のんびり歩けそうな道である。

この2枚は、こんな質問と共にポストされていた。

「どちらが荻窪駅前でしょうか!」

どちらが、と言われても......?

筆者は「荻窪駅前」と聞けば、東京都杉並区にある、交通の便が良く、閑静さと賑わいがほどよくバランスがとれた街を思い出す。

当然、思い浮かべるのは左の光景だ。

右の写真のような、田んぼが一面に広がるのどかな風景はイメージにないが......どうしてこんなことを聞くのだろう?

「高原列車は行く」のモデルとなった軽便鉄道

「どちらが荻窪駅前でしょうか!」とクイズを出したのは、福島県観光物産交流協会の公式Xアカウント(@fukushimatweet)だ。

普段は、福島県のおススメ観光情報などを発信しているが、今回のポストは、どういう意味なのか?

Jタウンネット記者は福島県観光物産交流協会に詳しい話を聞いてみた。

福島県観光物産交流協会(@fukushimatweet)の投稿より、荻窪駅前
福島県観光物産交流協会(@fukushimatweet)の投稿より、荻窪駅前

取材に応じたのはXの担当者(中の人)。こんな回答が返ってきた。

「フォロワーのかたから『猪苗代町には荻窪がある』とお聞きしました。
東京の荻窪駅界隈は、X担当がよく遊びに行く場所なので興味がわき、かつてあった沼尻軽便鉄道の荻窪駅(正式には荻窪停留場)に行ってみたところ、東京の荻窪駅とは全く違った、田んぼと山に囲まれたのどかな風景が広がっており、そのギャップが面白くて投稿してみました」
「ひとまず笑っていただいて、できたら福島県に興味を持っていただけたら嬉しいです」(福島県観光物産交流協会担当者)
福島県観光物産交流協会(@fukushimatweet)の投稿より、荻窪停留場跡周辺
福島県観光物産交流協会(@fukushimatweet)の投稿より、荻窪停留場跡周辺

田んぼが広がるのどかな"荻窪駅前"は、猪苗代磐梯高原インターチェンジから車で10分ほどの場所にある沼尻軽便鉄道の荻窪停留場跡周辺とのこと。

「雄大な磐梯山のもとにあるのでサイクリングやドライブすると大変気持ちがいいです」と、担当者。「まったく印象の違う地域でも、名前が同じということで興味を持っていただけた」と満足気だった。

ちなみに沼尻軽便鉄道は、沼尻鉱山の硫黄を運ぶために開設された鉄道。1913年から、沼尻駅~川桁駅間の16キロを走っていたという。

地元民や湯治客、観光客にも親しまれ、戦後の大ヒット歌謡曲「高原列車は行く」のモデルにもなったと言われている。

しかしその後、鉱山も閉山し、やがて1969年に鉄道も廃線。現在は猪苗代町の「緑の村」で保存されているという(参照:福島県教育委員会「うつくしま電子辞典」)。

そんな列車が走っていた「荻窪」があったのか、と福島県に興味が湧いてきた人もいるかもしれない。

福島県観光物産交流協会のXアカウントは、今後も、肩の力を抜いて情報発信していく。

色々知りたい人は、覗きに行ってみるといいだろう。

中の人は「フォロワーの皆さんが投稿を楽しみながら見ているうちに、いつの間にか福島ファンになっていたら嬉しいな」とコメントした。

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