パフェで〝関東ローム層〟再現しちゃった猛者現る 「地元の土の色だ」「ご地層ですね」と話題
「地層を伝えるのに一番わかりやすい」
元考古学者のヤミラさんは、現在「おかしあそび考古学者」として、お菓子を使って考古学を楽しく伝えるワークショップなどを全国各地で開催している。
実はこの「関東ローム層パフェ」も、30日まで武蔵野ふるさと歴史館(東京都武蔵野市)で行われている企画展「旧石器時代の井の頭池周辺 -武蔵野市発掘調査成果報告-」内のワークショップのための試作品だった。
「わたしは講師としてみなさんとパフェを作りながら、旧石器時代の地層についてお話しします。そのために、事前に試作してみたものがこちらです。
旧石器時代の地層をどのように伝えるかと考えた際に、パフェの形が一番わかりやすいと思い作りました」(ヤミラさん)
パフェは全体的に濃厚なチョコレート味。
メインはチョコレートムースで、途中の層にモルトパフなどを仕込んでいる。一番上に振りかけられているのは、チョコレートクッキーを砕いたものだ。
ヤミラさんのこだわりは、途中層のモルトパフの部分。
「関東ローム層には間に『AT層』と呼ばれる2万9000年前頃の特徴的な火山灰層があり、これは旧石器時代を考える重要な層なのですが、中央にこのラインをきりっと入れているのがポイントです。ここがモルトパフの層です。
また、『ブラックバンド』と呼ばれる黒色層の再現もこだわっています」(ヤミラさん)
現在はまだ試作段階で、今後はチョコレート以外の味もアクセントとしてなにか加えたい、とのこと。
「あとは中に入れる石器をどのようなお菓子で表現するかも検討中です。
イベントに向けて、参加者のみなさんが作って学んで楽しめるよう、開催日までまだ引き続き試行錯誤していきたいと思います」(ヤミラさん)
残念ながらパフェづくりのワークショップの申し込みはすでに締め切ってしまっているとのことだが......いったい、どんなパフェが完成するのか、楽しみだ。