マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界 第百三十三回 明星食品「ウエスト監修 ごぼう天うどん」 文・写真:オサーン カップ麺ブロガーのオサーンです。 「ご当地カップ麺」連載の第百三十三回目となる今回は、明星食品の「ウエスト監修 ごぼう天うどん」をレビューします。 博多を中心に福岡県、九州や山口県、そして一部関東にも店舗展開するうどんチェーン「ウエスト」監修のカップうどんです。 明星食品「ウエスト監修 ごぼう天うどん」 三大うどんチェーンのひとつ「ウエスト」のカップ麺 「ウエスト」は、九州・博多が本拠地の人気うどんチェーン店。 他地方の人からすると、博多といえばラーメンやもつ鍋を思い浮かべることが多いと思いますが、博多ではそれらに負けないくらいうどんが愛されています。 一説には博多はうどん発祥の地ともされており、うどん文化が根づいているのも頷けるのではないでしょうか。 博多うどんは、麺がやわらかめでふわふわした食感。これに薄口醤油にいりこ(煮干し)だしなどを用いた透明なつゆ、ごぼう天や丸天(揚げかまぼこ)が合わせられるといった特徴があります。 「ごぼう天うどん」を再現 ウエストは、北九州の「資さんうどん」、糸島の「牧のうどん」と並んで福岡の三大うどんチェーンのひとつに数えられ、博多っ子の心をガッチリ掴むローカルフードとして知られています。 今回のカップ麺では、お店のメニューにもある「ごぼう天うどん」を再現。 カップ麺で博多うどんを再現する場合、「丸天」の再現が難しいこともあってか、他社含めてだいたい「ごぼう天うどん」が定番となっています。 定番のごぼう天カップうどんを食べ比べて記事はこちら。 ごぼう天・わかめがカップを埋め尽くす 「ウエスト監修 ごぼう天うどん」の内容物 フタを開けると、麺や粉末の他に、細かいごぼう天、ネギ、そしてわかめが入っていました。 ごぼう天が入っているのが売りの商品ですが、わかめも特徴のようです。 麺量は65グラムで、標準的な普通盛の量。 カップうどんやタテ型カップの商品では油揚げ麺が一般的ですが、今回の商品はノンフライ麺が用いられており、本格志向がうかがえます。 「ウエスト監修 ごぼう天うどん」完成 お湯を入れると上部をごぼう天とわかめが埋め尽くし、かなり具だくさんです。 湯気からは魚介の香ばしい風味が漂っています。 色が薄くてあっさり、だけど味は薄くない いりこだしが目立つ魚介メインのつゆ つゆは、鰹、鯖、いりこだしを用いた魚介中心のつゆ。 色が薄くてあっさりはしていますが、決して薄味ではありません。 薄口醤油なので醤油の香りがおとなしく、魚介の風味が強く感じられます。 だしの主体は鰹と鯖のようですが、博多うどんらしくいりこだしが目立っているように感じました。 後味に昆布の甘みやほのかに牛の風味も感じられ、いりこの硬派なだしの旨みと、昆布や牛のやさしい甘みが両立しています。 だしがかなり濃いため、輪郭がハッキリした味で、醤油強めのつゆに慣れている東日本の人にとっても食べやすいのではないでしょうか。 やわらかさとコシを両立したノンフライ麺 ノンフライ麺のうどん 麺は、厚みがあって縮れのついたノンフライ麺のうどん。 麺表面につるみはありますが、厚みがある割にノンフライ麺としては弾力がややおとなしめ。 他の博多うどんを再現したカップうどんでも、麺は基本的に硬めのものが多く、やわらかい食感の再現は難しいのかもしれません。 規定の湯戻し時間以上に時間を置くとやわらかくなるでしょうが、そうすると今度はつゆが冷めてしまうおそれがあるため、あまりおすすめできません。 そもそも、お店の麺は博多うどんらしいやわらかさがありつつも、コシのある麺を標榜しています。 必ずしも一般的な博多うどんのやわらかい食感を目指しているわけではないようです。 今回の麺も博多うどんとしてはちょっとコシが強めではありますが、やわらかさとコシを両立しようとする意図がハッキリ感じ取れる麺でした。 ごぼう天とわかめがユニークな武器に ごぼう天とわかめ 具は、ごぼう天、わかめ、ネギが入っています。 お店のごぼう天うどんにはわかめは入っていないようなので、ごぼう天うどんにわかめをトッピングしたイメージでしょうか。 ごぼう天は小さいものがたくさん入っており、ごぼう自体はそれほど存在感が強いわけではなかったですが、揚げ玉的な香ばしさが目立っていました。 時間経過とともにだしの濃いつゆが染み込んで、どんどんおいしくなっていきます。 わかめも脇役として十分な量が入っており、わかめの磯風味がだしの魚介と好相性。 他のごぼう天カップうどんにはない特徴なので、この商品の大きな武器と言えそうです。 いつも食べるカップうどんと差別化できている 濃いだしのつゆにノンフライ麺のうどんを合わせ、ごぼう天やわかめもたくさん入った間違いのない良品で、本格的な味わいです。 「どん兵衛」や「赤いきつね」とは、いりこだしが強い硬派なつゆやノンフライ麺、さらに揚げ玉のようなごぼう天やわかめなど、差別化できる部分がとても多く、いつも食べるカップうどんとは趣の異なる味を楽しめました。 いずれ、福岡三大チェーンの他2店「資さんうどん」や「牧のうどん」のカップ麺も食べてみたいですね。 筆者:オサーン カップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。 Twitter(@ossern)