福井県職員、新幹線延伸が嬉しすぎて「オリジナル応援歌」2曲も制作 妙に胸がアツくなるから全人類に聞いてほしい
「自分たちだからこそ伝えられることがある」
北陸新幹線応援歌2曲の制作を発案したのは、福井県職員の中村浩規さん。現在は丹南土木事務所だが、以前は新幹線建設推進課に所属していた。楽曲はその際に作ったのだという。
「新幹線の建設工事が進んでいき、地元から期待が高まっていくのを肌で感じていく中で、福井県が長年待ち続けていた『新幹線開業』を後押ししたいといった思いから、応援歌を作って歌いたいと思いました」(中村さん)
作詞作曲は中村さんが務めた。ギターボーカルも担当した。「現場を誰よりも知っている自分たちだからこそ伝えられることがある」と、ベースとコーラスに同僚の塚谷義昭さん(現在は福井県三国土木事務所に所属)を誘った。2人で力を合わせて作った応援歌だ。ちなみにドラムは打ち込みだ。
楽曲作りは、聞いてすぐに歌詞やメロディが頭に残るように意識して行ったという。老若男女関係なく覚えてもらうためだ。
たしかに、一度聞いてから、記者の頭にはずっと「新幹線が来るよ」が流れている。中村さんの狙い通りだ。
「演奏もすごくシンプルなので、誰でも練習すればすぐ弾けます(笑) みなさん歌ってください」(中村さん)
さて、中村さんと塚谷さんの熱い思いがこもった応援ソングは今のところ、残念ながら何にも活用されていない。勿体ないことこの上ない。もっと皆で歌ったらいいのに。
「特に予定はありませんが、要望があれば中村、塚谷は世界中どこでも駆けつけて歌います。お待ちしてます」 と、中村さんも前向きな姿勢を見せていることだし......。
2曲が公開された23年9月28日から、約5か月。福井・敦賀開業がいよいよ目前になった今、新幹線を心待ちにしていた彼らは何を思うのか。
中村さんに問うと「個人の思いとしてですが」と前置きし、こう答えた。
「(新幹線建設推進課で)用地買収を担当していた頃は様々な懸案があり、本当に開業できるのか? と疑問視していたので、未だに信じられないな、という思いです。
福井県が長年待ち望んだ北陸新幹線をみんなで盛り上げましょう」
応援ソングを聞いていると、福井県民にとって北陸新幹線は、まさに「かがやき」のような存在なのだなと、ほろりときてしまう。
来る3月16日まで、記者はこの「応援ソング」を口ずさんでしまうことだろう。皆さんもどうか一緒に歌って、記念すべき延伸日を待っていてほしい。