花粉症という「理不尽」に楽しく立ち向かうために... とあるデザインエンジニアが開発した「点鼻薬ホルダー」が便利でカッコイイ
物を無くしやすい性分だったから
「鼻水の多い人生を送ってきました」
ねびさんから返ってきたのは、そんな1文から始まる回答だった。
昔から鼻炎持ちで花粉症であるというねびさん。特に春は大変で、飲み薬や点鼻薬が手放せない。
しかし、同時に物を失くしやすい性分であることから、かばんに放り込んでは見失い、職場の机においては持ち帰り忘れ......と、使いたいときに手元になかったことも、往々にしてあるという。
ねびさんはその日も、点鼻薬を見失った。だから代わりに、最も安い点鼻薬を購入したという。
すると箱から出てきたのが、「専用ホルダー」の中に入っていた、あの点鼻薬。ボトルのフォルムにかっこよさを感じた。
「SF映画に出てくる仰々しい注射薬のように見えました。ゾンビに噛まれた仲間を救い、敵に囲まれ泣き叫ぶヒロインの前で、力無く横たわる主人公に無敵の力を与えるような。
これをもっと強調するように見せたら、かっこいいかもしれない」
これが、着想の瞬間だった。

普段取り組んでいる仕事で得た気付きも、「専用ホルダー」作りに活かされた。