「ベビーカーに乗せた長女と親子2人旅。飛行機の時間ギリギリで、空港へ向かうタクシーの客に『同乗させて』とお願いしたら...」(愛媛県・50代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Nさん(愛媛県・50代女性)
27年前、育児休暇を取っていたNさんは、職場復帰の前に子供と2人で旅に出かけることにした。
フェリーで神戸港に到着し、そこから駅へ。しかし、そこで飛行機の時間が迫っていることに気付き......。
<Nさんの体験談>
27年前に長女を出産し、育児休暇のときのこと。もう間もなく職場復帰ということで「何か記念を!」と思い立ち、ベビーカー持参で親子2人旅に出た。
フェリーで神戸港につき駅へ向かうと、見知らぬ男性がベビーカーを一緒に階段からおろしてくれて、さっそく感謝。そこからは空港に向かい、飛行機に乗る予定だったのだが......。
タクシー乗り場は長蛇の列で...
フェリーが遅れて到着していたため、計画とはズレていたのだ。
駅に着いた頃には飛行機の時間が迫っていて、タクシーは長蛇の列! どなたもビジネスマンのいでたちで並んでいた。
私も一度列に並んだが、タクシーの来るペースを見ると、これでは絶対に飛行機に間に合わない。
人生初の勇気を絞り出し、私は最前の紳士に声をかけた。
「すみません、飛行機に間に合いません。タクシーに同乗させていただけませんか?」
相手はビックリした表情をしたが、即「いいですよ!どうぞ!」。そして、ベビーカーをトランクに積んでくれた。
車内でタクシー代を支払おうとすると断られ、運転手さんには「急いで」とも言ってくれた。
幸いギリギリの時間に空港につき、飛行機に登場することができた。
本物の紳士の姿を見た
一番の感激は、タクシーを降りた後、一度分かれた紳士がまた駆け寄ってきて
「気を付けて行きなさいよ」
と声までかけてくださったことだ。
ほんとうに感謝感激した。本物の紳士の姿を見た気がした。
お名前を聞く間もなく、何かお礼出来ないかと新聞に投稿しようかと思いながら、ついに今まで来てしまった。
あの時はありがとうございました。
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