ワァ...生きてる... 無機質なエアコンを「家族」にしちゃった猛者現る
エアコンはずっと...
グルミーちばさんは、無機物なモノ着ぐるみで包むことによって愛される存在に変えるサービス「GURUMee」を展開している人物だ。ティッシュ箱やパソコン、ベルトなどに着せる着ぐるみを販売している。
その活動の中で、エアコンに関する気づきがあった。「オシャレな家電製品や日用品が出ているのに、エアコンはずっと白い長方形の形ばかり」ということだ。そして思った。「エアコンを可愛くしたい」。
仕上がりは上々。エアコンはすっかり、かわいくなった。
「エアコンを起動したら空気を吐き出す所がまるで口を開けた生き物のように思えて、とっても可愛かったです! 起動した瞬間、綿毛みたいな物が飛んできたので、エアコンに『綿毛ちゃん』と名前つけました! 周りの反応も凄く良かったのですがファー生地であることで、ホコリが溜まってしまいそうなことが課題だと感じました」(グルミーちばさん)
なんだか生き生きしていて、家のエアコンがコレだったら、話しかけてしまうかもしれない。吹いてくる風も、この子の吐息のように感じるだろう。
そして、この感覚こそが、グルミーちばさんが「GURUMee」というサービスで実現したいことのようだ。
グルミーちばさんが「モノに着せる着ぐるみ」を作り始めたのは2023年5月と最近のこと。きっかけはある日、「ぬいぐるみには名前を付けたり一緒に寝ようと思うのにクッションには思わないのか?」という疑問を抱いたことだった。
小さい頃からぬいぐるみが大好きだったというグルミーちばさん。ぬいぐるみのことを、かけがえのない家族のような存在だと感じていた。しかしクッションは違う。ぬいぐるみと同じく「布と綿」という素材で出来ているのにも関わらず......。
「自分の中で考えた結果、ぬいぐるみにはキャラクター性と生き物っぽい肌触りがあり、クッションにはそれがないからという結論に至りました。そして、なんでも便利でオシャレなモノが大量に手に入る時代だからこそ、人は少し不便を感じたり、興味がなくなっただけでモノを使わなくなったり、捨ててしまったりしまうなと思いました。それはその人にとって、あるいは社会にとって本当に良いことなのか疑問に思いました。もし、僕のぬいぐるみ達のように、身の回りのモノが家族の様な存在になったら人はもっとモノに思い入れと愛着心が出て人とモノ両方にとって素敵な社会がつくられるのではないかと思いサービスを始めました」
今後は家の中にあるもの全てを着ぐるみに包んだ「グルミーハウス」や、中にも外にも着ぐるみを着せたバスにも挑戦したいと語るグルミーちばさん。グルミーたちがどこまで世界を包み込むのか。今後の活躍に注目だ。