「借金返済と息子への仕送り。食事もままならないシングルマザーの私は、道に倒れた車椅子男性を見つけて...」(宮崎県・50代女性)
働いても空回りの日々で...
ダブルワーク、時にはトリプルワークをしながら、東京の大学に行った息子の学費や生活費を仕送りし、さらには借金を返済しながら生活していました。
それ加え、同居猫の老齢に伴う治療費などもかかり、自分が食べることもままならない毎日です。
借金返済の負担も大きく、仕事をしてもしても空回りの日々。私一人の収入ではとうてい明るい未来は見えてきません。
「一人」というと気楽なイメージもあると思いますが、何をするにしても全責任を「一人」で背負う、ということです。誰にも相談できず、気持ちは落ちていくばかり。
明日どうしよう、今度の返済はどうしよう。そんなことを考えながら仕事帰りに車を運転していると、歩道に男性が倒れているのを見掛けました。傍には車椅子があったので、座ったまま転んだようです。
誰も気にも止めず車は過ぎて行くばかり。
私は善人でもなければ、ボランティア精神のあるような人間ではありません。自分がいちばん、自分のことでいっぱいいっぱいの人間です。
それでもその時は、なぜか「手を貸してあげなきゃ!」と思って、近くの駐車場に入り、男性のもとへ急ぎました。