上から下までドクペ...だと 激レア【超特化型自販機】を生み出した「秋葉原の事情」とは
東京・秋葉原に変わった自販機がある。
2023年8月31日、Jタウンネット記者が目にしたのは、こんな光景だ。
なんと、「ドクターペッパー」しかないのだ!
ドクターペッパーと言えば、独特な風味とクセの強い味が特徴。人によっては強烈にハマるが、苦手な人もいるだろう。
記者はドクペ愛好家の1人なので、どこを押してもドクペが出てくる自販機はまるでオアシスだが......大衆受けを考えればコカ・コーラのほうがいいのでは? なぜドクペだけをこんなに?
9月8日、記者は製造・販売元であるコカ・コーラ ボトラーズジャパン(東京都港区)に聞いた。
秋葉原は「他地域に比べドクペの販売量が多い傾向」
取材に応じてくれたのは、秋葉原での営業を担当する佐藤浩一さんと同地域で補充などの自動販売機のオペレーションを担当する東海林良雅さん。秋葉原とドクペの関係について、2人は興味深い事実を教えてくれた。
「秋葉原エリアは、他の地域と比較してドクターペッパーの販売量が多い傾向にある」
というのだ。自動販売機の装填率(1台に対してドクターペッパーが入っている割合)も同じ都内の銀座・八重洲エリアと比較して、約2倍にもなる。
そんな事情で、ドクペだらけ自販機は23年6月6日に設置された。「アイキャッチ効果、人気製品の売り切れの抑止、補充作業の効率化といった効果がある」と考えたのだ。
では、秋葉原でドクペの人気が高いのはなぜなのか。記者の疑問に2人はこう答えた。
「アニメ番組の影響もあり、多くの方にお飲みいただいていると考えております」
そのアニメとは2011年に放送された「STEINS;GATE」(TOKYO MXなど)。同作のキャラクター・岡部倫太郎は無類のドクペ好きとして描かれ、作中に何度もドクペが登場。18年5月には続編アニメ「シュタインズ・ゲート ゼロ」とドクターペッパーの公式コラボ企画が秋葉原の飲食店30店舗で行われたこともある。
作品の舞台も秋葉原だし、訪れたらつい飲みたくなってしまう――なんて人が秋葉原でのドクターペッパー人気を支えているのかもしれない。
......ちなみに、ドクターペッパーしか入っていない自販機がある真光無線の店頭は、ほかにも同社の自販機が8台ある。
「ドクターペッパーはちょっと......」という人でも他の飲み物が買えるので安心してほしい。