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「めちゃくちゃ効きそう」「早く治りそう」 奈良博特別展グッズ「薬師如来のおくすり手帳」大反響→まだ入手可能?再販予定を聞いてみた

松葉 純一

松葉 純一

2023.09.17 20:00
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「おくすり手帳」、お持ちだろうか。処方された薬の名前や飲む量、回数、飲み方、注意などを記録するための手帳だ。

健康そのものという方には縁のないモノだが、既往症があり、定期検診を受けている人にとっては、必需品と言えるかもしれない。とくに旅先で体調が悪化したときなど、医師や薬剤師に提出すると、この記録が貴重な判断基準となるそうだ。

そのデザインはかなり様々な種類があるのだが、先日SNS上で注目を集めたのは、素晴らしく「おくすり手帳」らしい、「おくすり手帳」だ。

薬師如来の「おくすり手帳」表紙、550円(税込み)
薬師如来の「おくすり手帳」表紙、550円(税込み)

2023年7月8日~9月3日、奈良国立博物館開催の特別展「聖地 南山城」で販売されていたオリジナルグッズで、X(ツイッター)上ではこんな声が寄せられ、話題となっていた。

「薬師如来のお薬手帳使ったら薬が滅茶苦茶効きそう」
「ご利益ありそうですね」
「早く治りそう」
「分かります。 買っちゃいました」
「お薬飲みませんが、欲しいですね」

奈良博での特別展開催は終了してしまったのだが、SNS上には「欲しい」「入手するにはどうしたらよいの?」という声が多数。

ところで、9月16日~11月12日、東京国立博物館で浄瑠璃寺九体阿弥陀修理記念 特別展「京都・南山城の仏像」https://yamashiro-tokyo.exhn.jp/が開催されるという。......ということは、薬師如来のおくすり手帳も再び販売されるかもしれない?

かすかな期待を持って、Jタウンネット記者は特別展企画担当者に取材することにした。

いとうせいこうさん持ち込み企画!

東京国立博物館で購入可能かどうか。それを明かす前に、薬師如来のおくすり手帳について、もう少しく説明しよう。

薬師如来の「おくすり手帳」中面
薬師如来の「おくすり手帳」中面

まず、いつ・どんなきっかけで企画・開発されたものなのか。

企画担当者によるとこのアイデアは、あの「見仏記」コンビ、いとうせいこうさんとみうらじゅんさんが行った会議で登場したものだ。

2023年春、「南山城」展の仏像大使(=広報大使)に就任した2人は、オリジナルグッズの開発会議を行った。その様子は展覧会公式サイトhttps://yamashiro-nara.exhn.jp/taishi/) で確認できるが、その際にいとうさんが持ち込み企画として「薬師如来デザインのおくすり手帳」を俎上に上げたのだという。

「いとうさんは、お薬手帳のデザインに日ごろから惹かれるものがないと常々思われていらっしゃり、会議の前に実際に薬剤師の方にリサーチをされ、必要な条件さえ満たせばどんなデザインでもいいということを自ら確認された上で、開発会議に臨まれました」(企画担当者)
重要文化財「薬師如来坐像」平安時代・11世紀 京都・浄瑠璃寺(展示期間:10/11~10/26)
重要文化財「薬師如来坐像」平安時代・11世紀 京都・浄瑠璃寺(展示期間:10/11~10/26)

いとうさん発案の「おくすり手帳」は、薄いブルーの表紙に薬師如来像がプリントされている。その左手に握られている薬壺の色が、デザイン面でのこだわりだ。

「薬壺を強調するために色をつけていますが、画像の薬師如来像の所蔵先である浄瑠璃寺にちなみ、瑠璃色にしています」(企画担当者)

薬師如来おくすり手帳は......買えます!

さて「おくすり手帳」は結局、今からでも入手できるのか? 答えは「できる」である。

東京国立博物館「京都・南山城の仏像」の会場で販売されるのだ。なお通年販売、オンライン販売は、現状では予定していないとのこと。

「一人で複数個購入される方も多く、老若男女、世代を問わず人気の商品となっています。お土産としても喜ばれているようです。実際に薬局で使えますので、ぜひお買い求めください」(企画担当者)

京都府の最南部、木津川に育まれた一帯は、南山城(みなみやましろ)と呼ばれている。

京都と奈良の間に位置するこの地には、独自の仏教文化が花開き、優れた仏像が伝わっているそう。

なかでも浄瑠璃寺は、おくすり手帳の表紙となった薬師如来坐像のほか、9体の阿弥陀如来像「九体阿弥陀」も所蔵している。当時(平安時代)の彫像とお堂が現存するのは浄瑠璃寺のみで、九体寺とも呼ばれているそうだ。その様子はあたかも極楽浄土の世界のようだという。「京都・南山の仏像」ではそのうちの1体を展示。

人気の「おくすり手帳」をゲットするだけでなく、展覧会もじっくり楽しみ、眼福を味わってみてはいかがだろう。

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