「自分がどこにいるかもわからず、ケータイの電波も入らない。夜の闇の中、車の後ろに何かを積み込む男たちに『何でもしますから』と懇願すると...」(北海道・30代女性)
引き返せば何もなかったのに
支笏湖へ向かう道の手前に学校があり、下校の時間で生徒達がたくさんいました。そこで、「この道まっすぐ行けば支笏湖いけるよね??」と聞くと、こう言われました。
「確かに行けるけど、僕たちはいつも車でしか通らないし、アップダウンが激しいから自転車では難しいと思うよ」
思えばその時、素直に聞き入れて祖母が待つ家に引き返せばよかったのですが、なんせ最寄り駅から1~2時間は走っていたため、「えぇい!!」と無理やり進むことにしてしまいました。

それから30~40分ほど進んだあたりでは、何台もの車が私の横を通りましたが、その度にものすごく減速していたため「本来自転車は通っちゃだめな道なのかな?やばいことしてる?車の人に迷惑だな、やっちゃった...」とも思ったのですが、やはり引き返すことはできず、さらに1時間ほど走りました。
ふと、「今どの辺なんだろ?」と携帯を確認すると、なんと全く電波がありません!
ついに、自分がどのあたりにいるのかもわからなくなり、誰とも連絡を取ることができなくなってしまったのです。