「新幹線に乗ってきたパンチパーマの怖そうな男。私の隣席に座るなり『何で一人で乗ってるんだ』」(大阪府・50代男性)
「母親がいなくても...」
中学生で学割が使えたので、国鉄で鹿児島へ。行きは寝台電車、帰りは在来線と新幹線で大阪に戻ることにしました。
博多から乗った帰りの新幹線が小倉駅に着いた時、隣の座席の人が乗って来ました。パンチパーマの少し怖そうな人で、席に着くと、私に話しかけてきました。
「中学生か?なんで1人で新幹線にのってるんだ?」
母が亡くなって1人で墓参りに行った帰りという話をして、その場は終わりました。
しばらくするとワゴン販売が来て、その方が弁当を2つも頼みまして。そして、1つを私に渡しました。「まあ、食えや」と言って。
隣の人も中学の時に母親を亡くしたそうです。同じように1人で墓参りに行って、1人で新幹線に乗って地元に帰った話をしてくれました。その時の光景が私とダブったようでした。
そして、こう言われました。
「母親がいなくても、しっかりと生きていけ」
私は、頷く事しかできませんでした。
その方は岡山で降りて行きましたが、当時の私はしっかりとしたお礼も言えませんでした。
「あの時はお弁当をありがとうございました、しっかり生きています」と伝えたいです。
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