兵庫の海岸に「謎の黒い板」漂着 刻まれていた文字を解読してみた結果→半世紀前の「アレ」だった
海岸には海藻やビン、流木、漁具などさまざまな漂着物が打ち上がる。
そこでちょっぴり不思議なものを拾ったというユーザーの投稿が、ツイッター上で話題になっている。
その「漂着物」というのが、こちら。
これは2023年6月24日、ツイッターユーザーのオオジカオリ/いきものづくし(@ojikaori)さんが投稿した写真。
映っているのは黒い板。よく見ると、何か文字のようなものが刻み込まれている。
いったい、何が刻まれていたのかというと......。
板の正体は...
投稿者のオオジさんは、この謎の板の正体を自宅で突き止めてみたという。
海岸に漂着していた謎の文字板を持ち帰って刷ってみたら半世紀前(1971)の年賀状だった(ツイートより)
そう、板の正体は年賀状が彫られた版画版だったのだ。
新年おめでとう 今年もよろしく 1971
出現した文字によると、今から52年前のものらしい。刷ることが出来る状態で、よく残っていたものだ。
オオジさんの思いもよらない発見に、ツイッターでは
「なんか浪漫を感じる 凄いなぁ」
「ちょっとしたタイムカプセルだなぁ」
「エモい」
「あぁ〜ロマン...。こういうの好き......」
といった反応が寄せられている。
Jタウンネットの記者は27日、オオジさんにこの不思議な体験の一部始終を聞いた。
「盤面が黒っぽく石板のように見え、ワクワクしました」
オオジさんは2022年3月16日、兵庫県香美町の海岸で海藻などと一緒に流れ着いていた"例の板"を発見した。
「かえる島という奇岩を見に行った時、海藻などと一緒に四角い板のようなものが流れ着いているのが目に留まり、拾い上げました」
「盤面が黒っぽく石板のように見え、オーパーツみたいだなと思ってワクワクしました。よく見ると文字が彫ってあり、はがきサイズだったので年賀状であろうことは分かりましたが、年号が判読しづらく、そういうことはとにかく確認しないと気が済まない性格なので、持って帰って刷ろうと思いました」
実際に刷って正体が分かると、オオジさん自身も子供の頃にゴム版で年賀状を彫った記憶があるため、懐かしく感じたそう。
「彫り方の雑さから小学生くらいの子が彫ったと思うのですが、その子は『今何してるんだろうな』とか。まさか数十年後に誰かに拾われるなんて思わないですよね。そういうのがとても面白いなと思いました」
オオジさんは海岸などに打ち上げられた漂着物を収集したり、観察したりするビーチコーミングが趣味。「年賀状」も現在、収集物の中に紛れてどこかにしまい込まれているはずだという。
「出てくるまでにまた半世紀かかるかも」
とオオジさんは語った。