「冷きつね」「マンハッタン」「チャーシューそば」 蕎麦屋のメニューに紛れ込む「アメリカの地名」を注文してみた結果がこちら
メニューに「マンハッタン」が並ぶ蕎麦屋が横浜にあるらしい──。
2023年6月上旬、ツイッター上でJタウンネット記者はそんなつぶやきを目にした。
マンハッタンと言えば、ニューヨークの中心街である。蕎麦屋のメニューに、なぜアメリカの地名が......? 一体、何が出てくるというのだろうか?
気になって夜しか眠れそうにない記者は、さっそく真相を探ってみることにした。
記者は6月8日、ひとまず「マンハッタン」を出す「宿場そば 東」(神奈川県横浜市)に電話で話を聞いてみることにした。
取材に応じた同店スタッフによると、このメニューは10年ほど前から存在しているという。
先代店主の思い付きだった
「マンハッタン」が生まれた経緯を尋ねると、スタッフは「端的に言えば思い付きです」と語った。
「発案者は先代の店主です。人生で唯一行った外国の土地であるニューヨークで食べた料理の美味しさに感動した先代店主が、その思い出に因んだ新メニューを作ろうと思い立ったのがきっかけでした」(同スタッフ)
先代店主の海外旅行の思い出から誕生したという「マンハッタン」。いったいどんな蕎麦なのか。いや、そもそも蕎麦なのか......?
ますますその正体が気になった記者は14日、店に足を運んだ。
いよいよ、謎のメニューとご対面だ!
マンハッタン、正体見たり...
期待に胸を膨らませていた記者の前に登場したのは、茶色いスープがたっぷり入ったお椀。
そう、カレー南蛮そばだ! しかも、チーズがトッピングされている。つまり「マンハッタン」の正体は、ずばり、「チーズがけカレー南蛮そば」だったのである!
ようやくその正体を掴んだ喜びをかみしめつつ、カレースープを一口。辛さは中辛くらいで、味はしっかりとコクはありながらも、ほんのり出汁の風味がきいたあっさりとした感じ。そばとの相性もバッチリだ。
スタッフによるとカレー自体を和風の味付けにしているが、レシピについては「企業秘密」とのこと。
ちなみに、「マンハッタン」には白米もセットになっている。そばを食べ終わったら、残ったカレースープを使ってリゾット風にして食べるためのものだ。
そばと〆のごはんを合わせると一人前でも結構なボリュームだったが、あっという間に完食してしまった。横浜に吹くアメリカの風「マンハッタン」、恐るべき旨さだった。