涙が出るほどあったかい... おばあちゃんが孫に贈った「世界で一冊だけの絵本」が完全なる愛の具現化
「世界に一冊の絵本」を作ってもらった喜び
ほんじまさんは現在28歳。絵本を貰った時のことは、まだ幼かったため、記憶にない。だが、気づいたら自分の本棚にささっていたそうで、「よっぽどお気に入りだっんだと思います」と振り返る。
なにせ、「自分が主人公の絵本」は世界に1冊だけ。幼いころからその存在が「純粋に嬉しかった」という。
「今も時折読み返すのですが、祖母の愛そのものだなと思いますし、読むたびにまっさらな気持ちになります」
絵本の中で、特にお気に入りのポイントは、たくさんの動物が出てくるところだ。
「特に犬は思い入れがあります。実は昔、祖父母の家にはレノンという犬がいて、絵本を開くたびにレノンに会える気がします」
おばあちゃんが贈ってくれたのは、絵本だけではない。ほんじまさんがまだペンも持てない頃から、旅先で見た風景や、日常の些細な出来事を描いたイラストが添えられた手紙を頻繁に送ってくれていた。誕生日の時には、色紙なども送ってくれていたのだそう。
おばあちゃんは現在82歳。祖母と孫は、今も「本好きの友達のような関係」だ。
「本当に気が合うんですよね。今でもお互いオススメの本を電話で教え合っています」
文学部に進んだことや、「本」にまつわる情報を発信するツイッターアカウントを運営していることも、おばあちゃんの影響だという。
本を通じた二人の交流は、きっとこれからも続いていく。