「花火大会デートのために急いで浴衣を着た私。おはしょりが上手くできていなくて、駅のトイレでおばさまに...」(奈良県・30代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Nさん(奈良県・30代女性)
NさんがJタウンネット宛に寄せてくれたメールに綴られていたのは、着なれない服を着ていた時の体験談だった。
短大の入学式の前と、花火大会デートに向かう途中。それぞれスーツと浴衣を着ていたNさんに、年上の女性たちが......。
<Nさんの体験談>
「ありがとう」と言いたい人が2人います。1人目は短大の入学式で出会った女性です。
式が始まる前でした。会場である講堂の前でみんなと一緒に待機しているときに声をかけられたのです。
「ねぇ、お嬢ちゃん、ちょっと後ろ向いてて!」
理由もわからずに後ろを振り向くと...
わけもわからず、とりあえず後ろを向くと、その人はかがんで私のスーツのスカートを見ました。
そして、「やっぱり!しつけ糸ついてるし、切るね!」とスカートの下のスリット部分についていたらしいしつけ糸を手で切ってくれたのです。
「着なれないし分からないよね! 入学式前で良かった、良かった!」
その人は同回生のお母様でした。その時にもお礼は伝えましたが、とてもありがたかったです。
もう1人は、成人後に出会った女性です。
社会人になった私は、当時お付き合いしていた人と花火大会に行くことになり、仕事終わりに慌てて浴衣に着替えました。ですが、中々おはしょりが上手くできず......。
駅の化粧室でも再度身なりを整えたものの、やっぱり気になっていました。
トイレから出てきたおばさまに...
そこで私は、お手洗いから出てきたおばさまに急に「すみません......おはしょりうまくできなくて、これ直してもらえませんか?」と声をかけたんです。
すると、おばさまは「あら!全然いいわよー。今からデート? 懐かしいわぁ。娘に昔は着せたりしてたけど」なんて言いながら、5分ほど時間を取って直してくださったのです。そして、「できた! 可愛い! 楽しんで」と笑顔で颯爽と去って行かれました。恐らくおばさまも、花火大会に行くところだったのだと思います。
あんな素敵な大人に私もなれたら、と密かに目標にしています。本当にあのときはありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)