「太くて大きいのは硬い」は誤解です! 極太アスパラ「エクスカリバー」はおいしさを約束されし勝利の野菜
伝説の剣「エクスカリバー」。石から引き抜き所有者となると、莫大な権力や強さを手に入れることができると言われている「聖剣」だ。元は中世ヨーロッパの騎士道物語「アーサー王伝説」に登場するものだが、アニメやゲームなどでその名を知った人も多いだろう。
とにかく強くてかっこいい、そんな憧れの「エクスカリバー」の名を冠する野菜が、ツイッター上で話題になっている。
こちらは、新潟県新潟市の農園「SOGA FARM」の公式ツイッター(@pasmal0220)が2023年3月31日に投稿した写真。
画像の人物が手に持っているのは、人の顔の三倍ほどの長さがあるなんとも巨大なアスパラガス。この巨大アスパラガスこそが、同園で販売されている「エクスカリバー」だ。
大きさもさることながら先端部分が美しく反り返っている姿は、たしかに剣や刀のよう。そのまま武器にできそうな「極太アスパラ」に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「かの王のアスパカリバー...」
「腹ペコ王がむしゃむしゃ食べてる姿が......」
「正にエクスカリバー」
見た目も名前もインパクトありまくりのアスパラガス・エクスカリバー。Jタウンネット記者は4月4日、その詳細を同農園代表の曽我新一さんに話を聞いた。
「太いものは硬い」と勘違いされがち
アスパラの収穫前のすがたを見たことがない読者もいるかもしれない。アスパラは、土からニョキっと生えてくる。
土から突き出している、というのも石に刺さっていたエクスカリバーとの共通点を感じる部分である。
さて、曽我さんによると、アスパラガスは春になると、前年に根っこで溜めた栄養を元に生えてくる。
しかし、エクスカリバー級にもなると、一朝一夕に収穫できるものではない。苗を植えてから、良質な有機肥料をバランスよく与え、水も切らさず与える。最低でも3年にわたる根気と努力の継続の末、ようやく極太アスパラが誕生するのだ。
手間暇かけて育てられ、そして寒暖差が大きい春に採れたエクスカリバーは、太くて大きいだけでなく、甘みがあり、柔らかくてみずみずしいものが多いのだそう。
それなのに「太いものは硬い」と誤解している人が多いことに、曽我さんは農園の直売所で極太アスパラを販売する中で気づいた。
「こんなに柔らかくて美味しいのに選ばれない境遇が、引き抜かれない『聖剣エクスカリバー』っぽいなと思いました」(曽我さん)
そんな思いから2023年の3月30日から極太アスパラに「エクスカリバー」と名付けて販売しはじめところ、訪れる人に興味を持ってもらうことに成功。以前より売れるようになったそうだ。
現在、極太アスパラガス「エクスカリバー」は新潟県新潟市にあるSOGAFARMの直売所のみでの販売中。近くに足を運ぶ機会がある方は、「おいしい聖剣」を求めて立ち寄ってみては?