ココからあなたの
都道府県を選択!
全国
猛者
自販機
家族
グルメ
あの時はありがとう
親子
お知らせ

仕事に家事に子育てに...疲れた時はここに来て。全国の優しさ集まる【ほっこりタウン】できました

「幼い息子がたった1人で5時間も電車に乗ることに。隣の席になった青年に『よろしくお願いします』と挨拶したら...」(北海道・50代女性)

大山 雄也

大山 雄也

2023.01.30 11:00
0

シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(北海道・50代女性)

Sさんの息子は7歳の時、札幌から釧路まで行くことになった。特急で5時間、たった1人の大冒険である。

見送りに行くと、息子の隣の席には若い男性が。Sさんは彼に「ご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが...」と挨拶したという。

札幌から釧路まで息子を1人で特急に乗せた(画像はイメージ)
札幌から釧路まで息子を1人で特急に乗せた(画像はイメージ)

<Sさんの体験談>

息子が小学校に入学した後、私は離婚しました。それからの毎日は、がむしゃらに働く日々でした。

学校の長期の休みには、息子は釧路にある私の実家に預けることに。初めて1人で釧路に行かせた、彼が7歳の時のことです。

息子は積極的なタイプではないのに...

自宅のある札幌から釧路までは、特急で5時間。7歳にとっては大冒険です。

その時、息子の隣に座ったのは大学生っぽい雰囲気の若い男性でした。

私は「初めて1人で乗るのでご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします」とご挨拶して、息子を見送りました。

そして後日、息子は車内であった出来事を、私に話してくれました。

特急の中での出来事(画像はイメージ)
特急の中での出来事(画像はイメージ)

息子が乗っていた特急では車内販売で、「バナナ饅頭」が売られていました。十勝・池田町の名物です。

隣に座っていた青年はバナナ饅頭を買って、息子に「食べる?」と聞いてくれたそうです。

息子は「うん......」と頷き、ごちそうに。息子は積極的なタイプではなく、どちらかというとおとなしい、モジモジ君タイプ。多分、お礼も伝えられずにお別れしたかもしれませんが、その時のことを息子は、

「ママ! お兄さんがバナナ饅頭を買って僕にもくれたの。美味しかった~。僕もバナナ饅頭お買い物したい!」

と嬉しそうに話してくれました。

「お兄さんみたいに買うの!」

モジモジ君の息子が車内販売で「バナナ饅頭ください」なんて言えるのかしら? と思いましたが、

「お兄さんみたいに買うの!」

と、「憧れのお兄さん」と「憧れのバナナ饅頭」といった感じでやる気満々(笑)

その後の帰省では、お小遣いでバナナ饅頭を買っていました。

お兄さんとバナナ饅頭が憧れになった(画像はイメージ)
お兄さんとバナナ饅頭が憧れになった(画像はイメージ)

きっと初めての大冒険で、息子はすごく緊張していたと思います。

そんな時に話しかけてくれたり、バナナ饅頭を分けてくれたりしたお兄さん。「もうすぐ着くよ」と起こしてくれもしたそうです。彼の優しさと、バナナ饅頭のほのかな甘さが、息子の心に温かく残りました。

あの時は、本当にありがとうございました。

7歳だった息子は、青年になりました。あの時のあなたのように、優しい人になっていると良いな。

当時20代だったお兄さんは、もう40代になっているはず。優しかったあなたが今、幸せでありますように。

「忘れられない旅先での思い出」教えて!

Jタウンネットでは読者の皆さんが経験した「旅先いい話」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko[@]j-town.net、[@]を@に変えてお送りください)から、旅行した時期・場所、具体的な内容(旅行でどんなことがあったか、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

PAGETOP