絵本の中だけの出来事だと思ってた... 小学校教員が水族館で目撃した「歴史的瞬間」に感動
そうだ、みんな いっしょに およぐんだ。海で いちばん 大きな魚の ふりを して。
この言葉を見て、ある魚の姿を思い浮かべた読者は少なくないはず。
賢くて、真っ黒で、ちいさな魚。小学校の教科書にも登場する、絵本作家レオ・レオニの代表作「スイミー」の主人公、スイミーのセリフである。
スイミーが赤い小魚たちと協力して大きな魚のような魚群を作って、捕食者である大きなマグロを追い払おうとする、作中でも特に有名なシーンに繋がるフレーズなのだが......小さな魚が集まって、大きな魚に見えることなど、実際にあるのだろうか?
そんな疑問が一目で消えさる光景を、目撃した人がいる。
巨大な水槽の中に、まさに大きな魚のような影がある。しかしよく見ると、それを構成しているのは無数の小さな魚たち。
こちらは、小学校教員のじょうだん(@joudan555)さんが2023年1月3日に投稿した写真。投稿に、次のような感想を添えている。
「小学校の時スイミーを読んで、本当に魚群って大きな魚に見える形になるの? って疑ってたけど旅行先の水族館で疑いが晴れた歴史的瞬間がこちら」
「長年の謎が大人になって解けた」
5日、Jタウンネット記者の取材に応じたじょうだんさんによると、話題の「巨大魚」を発見したのは2022年12月30日、福島県にある水族館「アクアマリンふくしま」でのことだった。
小学生のころ、スイミーを読んだじょうだんさんは「魚群が魚の形をするなんてあり得ない」と思っていたという。
そのため、投稿写真を撮影した時もただの魚群を撮ったつもりだったのだが......後で写真を見返して、それが「魚の形」になっていることに気付いた。
「尾びれまで丁寧についていて、スイミーのことを思い出しました。長年の謎が大人になって解けたことで、とても感慨深いものがありました」(じょうだんさん)
また、小学校の教員として、「1匹は小さい魚でもこれだけ大きな魚になれるってことは、常に『僕なんか、、、』と思っている子に伝えたいものです。周りを巻き込んでみんなで大きなことをやり遂げていくためにも」とも語った。
「スイミー」の物語は現実にもあることなのかもしれない――そんな想像がふくらむ魚群の姿に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「すごい迫力ある写真ですね」
「すごいです感動しました。本当にそういうことがあるんですね」
「良いもの見せてくれてありがとうございました」